【子供仕様】の自己否定・躓きのループ2

【子供仕様】から抜け出せないことによって、クライアントさん達は、知らず知らずのうちに、周囲から、自分を認めてもらう為に、知らず知らずのうちに、人生の貴重な財である、時間・労力・お金・人間関係 といったものを費やしたり、次、次と別の問題を自ら引き起こした挙句、自己否定に行きつく悪循環にはまり続けてしまったりするのですが、具体的には、どのようなことが起きるのでしょう。

 

それを説明する前に、【大人仕様】と【子供仕様】の欲の認め満たし方の違いを説明します。

【大人仕様】と【子供仕様】の欲の認め満たし方の違い

例として、「お腹が減っている」という内容で、【大人仕様】【子供仕様】の欲の認め満たし方の違いを比較するとしましょう。


【大人仕様】であれば、

自分はお腹が減っていると自分でわかった上で、お腹を満たす為に、ご飯を食べると決めて、実際に食べる


【子供仕様】であれば、

周囲に自分を認めてもらえるように振る舞っているのだから、自分からは何も言わなくても、周囲は、自分がお腹が減っていることをわかってくれた上で、自分が欲しいものを与えてくれるのが当然だ。

といった具合に、それぞれの欲の認め満たし方に違いがあります。


【大人仕様】の場合

「認める」とは、(物事・視点・思考・感情・言動等を)あるがままに、あるとする(あるはある、ないはないとする)こと
「満たす」とは、欲しいまたは必要な何かを得て自分を満たすこと・得たものを次に繋げること

です。


「自分はお腹が減っている」と認めただけでは、お腹は減ったままです。

 

その為、自分はお腹が減っていると認めた上で、自分はどうしたいのか、何をする必要があるのかを考え「ご飯を食べる」と決めます。

 

そして、実際に「ご飯を得て、食べる」行動をすることで、自分を満たします。

 

主体的に思考、行動をすることや、主体的に思考し、行動するのを積み重ねていきます。


ちなみに、「自分で自分の欲をありのまま認め満たす」というのは、何もかも1人でやるということではありません。


「お腹が減っているから、ご飯を食べよう」と考えた時、周囲に対して、「お腹が減っているから、ご飯を作ってほしい」と伝えて作ってもらったり、欲しいものを指定して買ってきてもらったりと「自分がどうしたいのかがわかった上で、周囲に具体的に伝えて、欲しい物を得る」ということをします。


【子供仕様】の場合

「認めてもらう」とは、周囲の誰かや何かに好かれる・愛される・可愛がられる・大事にされる・選ばれる・喜ばれる・褒められる・わかってもらえる・〇を貰える
「満たしてもらう」とは、周囲の誰かや何かに欲しい何かを与えて貰い、安心すること

です。

 

【子供仕様】では、自分のお腹が減っていても、お腹がすいたと言えない・言ってはいけない・思ってはいけない・お腹はすいているけれど、どうしていいのかわからない、相手に迷惑をかけたくない といった具合に捉えます。

 

そして、「自分が何をやれば、相手(周囲の誰かや何か)が自分を認めてくれるのか」を考え、周囲に自分を気に入ってもらう(認めてもらう)為の行動をします。

 

自分がどうしたいのか、どうしてほしいのかを周囲には伝えずに、周囲の誰かや何かが、自分のお腹が減っていることを察して(認めて)くれて、自分が欲しい何かを与えてもらえることを当然とし、期待するのです。

 

周囲の誰かや何かが、自分のお腹が減っていることを察して(認めて)くれて、何かを与えてもらえることを当然と捉えて、ありのままの自分を抑えているのに、実際は

●周囲に自分を認めてもらえたからといって、満たしてもらえる訳ではない
●周囲に自分を認めてもらえないからといって、満たしてもらえない訳ではない

ということが生じます。

 

誰かに自分を認めてもらえたと自分が判断し場合。

 

自分の思いをわかってもらえたと嬉しくなったり、喜んだりするのですが、満たしてもらえる訳ではないので、「うまくいっているはずなのに、現実が何も変わらない(欲しい物が得られない)」ということが起きます。

 

誰かに自分を認めてもらえたと自分が判断し場合。

 

自分を認めてもらえたと感じるのが当然なのに、そうならないから、「何故、うまくいかない(認めてもらえない)のかがわからない。」となってしまうのです。

 

人は、うまくいかない時、その理由を探し、改善を試みます。

 

【子供仕様】の場合「どうやったら、うまくいくのか(認めてもらえるのか)」を考え

●自分が、もっと周囲に愛されるようになれば(認めてもらえたら)周囲が、私の思い通りのご飯を出してくれるはずだ(満たしてもらえて、満たされる)

●自分は、周囲に嫌われている(認めてもらえない)から、周囲がご飯をくれないんだ(満たしてもらえないし、満たされない)

といった感じの答えに行きつき、双方とも、周囲に自分を認めてもらう為に、さらにありのままの自分を抑える動きが出るのです。

 

【大人仕様】の欲の認め満たし方であれば、自分で自分をありのまま認めたり、満たしたりしたら済んでしまうことが、【子供仕様】を使っている場合、誰かに自分を認めて貰いさえすれば、欲を満たせるということになっているが故に
・周囲に自分を認めて貰えているから、周囲が自分の欲しいものを与えてくれて、満たされた
・周囲に自分を認めて貰えないから、周囲が自分の欲しいものを与えてくれず、満たされない
といった具合に判断してしまうのです。

 

このような判断が生じるのは、【子供仕様】の欲の認め満たし方を形成した子供の頃の背景が絡んでいるのですが、この【子供仕様】で生じる、認めてもらえた・認めてもらえないの判断が、自分の中で、様々な妄想が生じる要因となっています。

 

私は、セッション前のクライアントさんが

  • クライアントさんは、事実と想像の区別がついていない状態にある

と書きました。

 

【子供仕様】の、認めてもらえた・認めてもらえないの行動・判断によって

  • 自分が、どんなに頑張っても、周りはわかってくれない
  • 周囲の為に頑張っても、何も報われない
  • 本当に私のことを大事に思っているなら、私から何も言わなくても、私が欲しいものを与えてくれるのが当然なのに、そうしてくれないから、もう私を大事に思っていないんだ
  • いつも自分が貧乏くじを引く
  • 周囲に人の良さを付け込まれる
  • 周囲にばかにされた・見下された
  • 周囲ばかりが好き勝手していて、いつも自分ばかりが我慢している
  • 周囲に自分を利用された
  • 周囲を信用できない

といったことを感じ、これらが積み重なると、クライアントさんの中では感じた事が事実になっていくのです。

 

これらのことが、クライアントさん達の大きな傷となっています。

 

傷は【大人仕様】の欲の認め満たし方が身に付いていないことによって、本当に必要な手が打てない為に生じます。

 

【子供仕様】の欲の認め満たし方では、自分の安全を自分で守ることができず、傷つきっぱなしになります。

 

ですが、【子供仕様】の場合、傷を大っぴらにすると、周囲から「ネガティブだ。暗い話はききたくない。」といった具合に、認めてもらえないことを恐れます。

 

なので、周囲に認めてもらえるよう、表面上、ポジティブを装い、傷があってもないふりをしたり、平気なふりをしたりしながら何とか自分を保ちつつ、内側では傷つきっぱなしといったことが起こるのです。

 

【子供仕様】の欲の認め満たし方で、傷の手当をしようとする場合は

元気なフリを装っているけれど、本当は、私は、傷ついているの。私が何もいわなくても、それをわかって欲しい。(=わかってもらえたら(認めてもらえたら)満たされて、問題や悩みは解決することになっているから)

と、周囲に訴え、周囲にやってもらわなければなりません。

 

でも、わかってもらえたとしても、一瞬のことです。

 

問題も悩みも、何も解決していません。

 

「わかってもらえた」と感じることが、その場凌ぎになってしまう為、必要な手を打てない分、時間の経過と共に、問題が大きくなるのです。