
- 他人軸に疲れた、やめたいけれどどうしたらいいの?
- 自分軸を作りたくて、自分がどうしたいのかで行動しても「これでいいのかな」という疑問が湧くのはなぜ?
- 自分軸はわがままじゃないと頭ではわかるけれど、やっぱり躊躇しちゃうのはなぜ?
- 他人軸の特徴や末路を知りたい
本記事は、このような疑問をお持ちの方におすすめです。

本記事で紹介するのは、2009年より延べ1,300名様に提供してきた、他人軸から自分軸へ軌道修正するためのセッション内容を細部に渡り言語化・知識化・体系化して作り上げた、自分軸教習所オリジナルコンテンツです。
- 他人軸をやめられる自分軸の作り方とは
- 大人には今すぐ他人軸をやめていい理由がある
- 他人軸をやめられない原因
- 他人軸の特徴と末路
について解説します!
なお、当記事には関連記事に掲載している
- 自分軸と他人軸の違い
- 他人軸になる原因
などの内容が出てきます。
そのため、関連記事からお読みになることをオススメします。
他人軸は疲れるからやめたいと思った時に知っておいて欲しいこと
他人軸で生きるのは疲れる。やめたい。
そう思われる方は多いです。
もし、あなたが他人軸で幸せに生きていらっしゃるのであれば、それで良いのです。
でも、そうではなく、やめたいと思うのであれば、大人が他人軸で生きるメリットは一つもないので、今すぐやめていいのです。
ただ、他人軸はやめるにやめられない事情があります。
- 他人軸の周囲からの評価と感じる、自分の判断が原因で、自らの内・外側で問題が広がっている
- 他人軸によって自分軸の自分がどうしたいのかを犠牲にしてきたために、自分軸の意思の扱い方がわからない
だから、やめるにやめられない。

これらの事情を無視して、いきなり自分軸を作るのは無理があります!
なので、他人軸をやめられる自分軸の作り方が必要なのです。
他人軸をやめられる自分軸の作り方について
関連記事で触れていますが、他人軸で生きてきた人が、自分軸を作る場合は
1・自分の意思を扱う際に、内外に広がる問題に手を打ちつつ
2・過去に作った他人軸→子供の自分軸→自分軸 の順でヒト・モノ・コトに対応する方法
を意識的に身につけていくことが大切です。
なぜなら、物事には順番があるからです。
まず
- 他人軸
- 子供の自分軸
- 自分軸
には、それぞれの「自分がどうしたいのか」意思・欲があります。
他人軸と子供の自分軸の欲を自らが理解し、満たすことで初めて、自分軸の「自分がどうしたいのか」を引き出したり、行動に移したりすることができるようになります。
また、これまで積み重ねてきた他人軸は根強く、なくすことはできません。
意思を扱って、うまくいかない。
何かしら問題や悩みが生じる時は、他人軸で対応しているはずです。
なので、他人軸で対応しようとした時に、自ら気づいて、次、次へとつなげられるようになることが必要です。
次につなげられるようになるためには、他人軸でヒト・モノ・コトに対応し続けてきたために広がっている
- 自分の内・外の問題に対応する
- 過去の後始末をする
- 傷を癒す
ことなども必要です。
他人軸には今すぐやめて良い3つの理由がある
他人軸と子供の自分軸には、今すぐやめても良い3つの理由があります。
1・やらなくていいことに対して完璧主義になり疲れている
1つ目の理由は、やる必要のないことで、しんどい思いをしたり、疲れたり、頑張ったり、完璧主義になったりしていること。
前回の記事で、他人軸の意思の扱い方と人生の目的は、
周囲の評価と感じる、自分の判断を基準に思考し、行動することによって、ヒト・モノ・コトを思い通りに動かそうとすること。
これにより、自分軸の「自分がどうしたいのか」を犠牲にすること。
他人軸の人生の目的は、常に周囲から評価を得られる自分であろうとすること。
と書きましたが、実際は、周囲の評価と感じる自分の判断で動いています。
本当に周囲が評価しているかどうかは、全く関係がありません。
例えば

ネ子さん、今日は用事があるから帰るね。

アタイと一緒にいるの嫌なんだろうな
と言った具合に、他者の評価と感じる、自分の判断を下しています。
つまり、やる必要のないことで、しんどい思いをしたり、疲れたり、頑張ったり、完璧主義になったりしているということです。
2・大人には合わない他人軸
他人軸と子供の自分軸は、大人には合いません。
関連記事で触れていますが、他人軸になった原因は、小さい頃に、周囲の大人達に映る態度や言動を評価されることによって子が、自分がどうしたいのかではなく、周囲から評価を得られるか・得られないかで物事を判断して、行動するようになったこと。
成長によって、その人なりの他人軸となる
を身につけたこと。
この方法が、1・現在の自分が意思を扱う際に使う、2・過去に作った他人軸の中身です。
大人になった今も、無自覚のうちに、常に評価が得られるよう、小さい頃に身につけた自分の判断で、自らや周囲を裁いています。
人は、他人軸を形成した頃の幼い子どものままではなく、日々、成長します。
心身も思考も言葉も発達します。
自分がやりたいことをやれるようにもなります。
欲しいものだって、自力で得られるようにもなっています。
だけど、過去に作った他人軸はそのまま、であるならば。
周囲の評価と感じる、自らの判断によって、大人の自分を、他人軸や子供の自分軸に、はめこむしかないのです。
他人軸は例えるなら、小さい頃に着ていた、可愛いと言われていた洋服を、周囲から評価を得るために、大人になっても着なきゃいけないと感じるようなもの。

大人になった自分が、きつい、苦しいと感じていたりしているのにも関わらず、他人軸によって、幼く似合わない洋服に、必死に自分をはめこもうと努力するようなもの。
だから大人には他人軸は似合わないのです。
3・他人軸の人にとって成長は一大事になる
成長は、本来は喜ばしいことなのですが、他人軸で生きている人にとっては一大事です。
なぜなら、周囲の評価を必要と感じる状態なのに、成長によって、周囲からの注目や配慮が減るからです。
周囲からの注目や配慮が減ると、居場所や存在価値、自信などがないと感じて、不安定になります。
そのため、安心・安定を求めて、周囲の評価と感じる、自らの判断で、行動せざるを得なくなります。
何かに向かって頑張っているようで、無自覚に周囲の評価を求め、自らの内・外に問題が生じるケースは少なくありません。
結果的に、周囲からの評価と感じる自分の判断で、自らにダメ出しをし続け、「自分軸の自分がどうしたいのか」どころではなくなってしまうのです。
以上のことから、他人軸は、今すぐやめていいのです。

・・アタイ、やらなくていいことをやっているの??
でもさ、周りの人がつまらなそうにしていると、アタイのせいかな、アタイ嫌われているのかなって思っちゃうんだよね。
やめて良いと言われても、全然ピンと来ないよ。

長年に渡って使い続けてきているから、それは正常な反応。
今の時点では、全然問題ナシです!
他人軸をやめられない2つの理由
今すぐやめていい他人軸ですが、冒頭で述べたように、やめたくてもやめられない理由が2つあります。
- 他人軸の周囲からの評価と感じる、自分の判断が原因で、自らの内・外側で問題が広がっている
- 他人軸によって自分軸の自分がどうしたいのかを犠牲にしてきたために、自分軸の意思の扱い方がわからない
Aは、他人軸と子供の自分軸の問題
Bは、自分軸の問題
です。
これら2つの問題が絡むことによって他人軸をやめたいと思っても、やめられません。
だから他人軸をやめられる自分軸作りが必要なのです。
本記事では、Aの他人軸と子供の自分軸の問題に触れます。
Bの自分軸の問題については、別途関連記事で紹介する予定です。
他人軸の特徴|自分の内・外で問題が広がる負の連鎖が起きる
他人軸の特徴は、自分の内・外に問題が広がる、負の連鎖が起こること。
他人軸や子供の自分軸で生きるということは、大人の自分の人生において、自らの意思を犠牲にすることなので、不自然な訳です。
不自然なことをすると、当然、不自然なことが起きます。
不自然なこととは、他人軸と子供の自分軸による対応の積み重ねによって、自分の内・外に生じる問題のことです。
内・外で生じる問題のことを、ここでは、負の連鎖と呼びます。
解決することのない問題について延々と考え続けることになるので、悩みが尽きない状態になります。
そのため、他人軸で生きていると「自分がダメだからうまくいかない」と感じます。
実の所、そうではなく、積み重ねた他人軸の不自然さが自分をそうさせるのです。]
1・周囲(の評価と感じる自分の判断)に依存することになる
周囲の態度や言動を通じて
- わかってもらえた
- 愛されている
- 嫌われていない
- 褒められた
- 喜ばれた
- 怒られなかった
- 大事にされている
- 否定されなかった
など、評価を得られたと自分が判断した時に、自信・居場所・存在価値、安心・安定などが生じる状態にあります。

結果的に、周囲の評価(と感じる自分の判断)に依存することになっちゃうんです!
2・事実と感情をわけることができなくなる
周囲の評価と感じる自分の判断で動くと、事実と感情をわけることができなくなります。
これらを分けられなければ、自分が感じたことが事実になります。
この事実が、自分の世界を作ります。
対人関係にも、この事実を持ち込むことになるので、トラブルの原因になります。
でも、すぐトラブルになる訳ではありません。
楽観や思い込み、なかったことにしてその場をやり過ごしたりするうちに、時間が経過し、表面化する頃にはトラブルは大きくなっています。
3・本当に必要な対応が取れない
トラブルが大きくなってから対応することになるので、時間や労力がかかります。
また、自分軸の「自分がどうしたいのか」意思を犠牲にしているため、本当に必要な対応が取れません。
そのため、思っていることが言えなかったり、我慢してきたことをそのままぶちまけたり、自分とは違う意見に否定された感じて傷ついたり、人のせいにしたりします。
ヘタすると関係が壊れたりする可能性があります。
周囲の反応に、評価が得られないと感じると、自信・居場所・存在価値・自己肯定感がなくなりますし、不安や恐怖心も湧きます。
これらを埋めるために、周囲から評価を求めることになります。

例えば、第三者に話して、自分を肯定してもらったり、不快なやり取りを思い出しては、相手を裁いてみたりとか。
他にはやけ食いをしたり、自暴自棄になったりと、他人軸によってやらざるを得ない状態に陥ります。
4・周囲の言動や雰囲気に敏感に反応せざるを得なくなる
評価を得ようとすると、周囲の言動や雰囲気に敏感に反応をせざるを得なくなります。
これにより、自分の判断でダメ出しをしていくことになるので、生き辛さが生じます。
でも、持っている解決策が、常に周囲の評価を得られると感じる自分になること。
現状を変えたいと思う時は、評価を得られると感じる自分になることに時間や労力、お金などを費やします。
そうすれば、ヒト・モノ・コトが思い通りになるはずと感じるからですが、実際はそうはなりません。
事実と感情の区別がつかず、かつ周囲の評価を求める、他人軸の思考状態では、このことには気づけないのです。
他者と自分を比較しては、自分にダメ出ししたり、自分の方がまだマシだなどと判断したりし続けます。
5・やりたいことや好きなことをやると罪悪感が湧く
自分軸の「どうしたいのか」が犠牲になっているといっても、やりたいことや好きなことができない訳ではありません。
ただ、やりたいことをやる時に、罪悪感や背徳感などを覚えることはないでしょうか。
人によっては、やりたいことや好きなことをやる自分では、周囲からの評価が得られないと感じるケースがあります。
そのため、罪悪感によって、「誰かに責められる」という判断を下し、常に評価を得られる自分になるよう、辻褄を合わせていくことになります。
辻褄を合わせるとは例えば、都合の悪いことを隠すために、嘘をつく。
そうすれば、表面上「なかったこと」にできるので、周りから見えないし、責められることもないので、周囲から評価を得られると感じる自分を保てる。
と言った感じに、無意識のうちに、あるものをないように、ないものをあるように振る舞うことを指します。
6・グルグル思考が止まらなくなる
周囲の評価と感じる自分の判断によって、辻褄を合わせる必要があるので、グルグル思考になります。
頑張っているのにうまくいかない。
何でうまくいかない(評価を得られず、ヒト・モノ・コトが思い通りにならない)んだろう。
うまくいかないのは、自分がダメだから(もっと評価を得られる自分にならなければいけない)という判断になります。
さらに、自らにハッパをかけることになるため、グルグル思考が止まらなくなります。
他人軸の一回、一回の対応は、慣れもあって大したことがないと感じます。
だからやり過ごせるのですが、時間の経過と共に、対応が積み重なることによって、現在や未来の自分に大きな影響を及ぼします。
他人軸にはメリットが一つもない|大切な人ほど大切にできなくなる
他人軸には、周囲に配慮する、人のために尽力する、優しいなどのイメージがありますが、実の所メリットは一つもありません。
短期的には、確かに優しいのです。
ですが、長期的に、周囲に配慮し続けている中で、ヒト・モノ・コトが思い通りにならなくなると、話が変わってきます。
相手の役に立つことによって、無自覚のうちに、自分に相手を依存させたり、見返りを求めたりすることになるからです。
本来、相手が自分でやるべきことを代わりにやり、自立の機会を奪います。
そうすることで、自分から相手が離れないようにするのです。
これにより、相手にとって、自分が一番の存在になれますし、相手からの評価(と感じる、自分の判断)も得られ続けると捉えるからです。
配慮し続けているので、相手が思い通りになって当然と感じる状態です。
そのため、思い通りにならない反応が続くと
- 相手のためを思ってこんなにやってあげたのにわかっていない
- 利用された
- 馬鹿にされた
- 蔑ろにされた
などの不満が湧きます。
人のせいにすることによって、自分を正当化することになるのですが「そんなつもりがなく、相手に配慮している」と感じる状態です。
これは、親子・夫婦・恋愛など近しい関係で起こりやすいです。
自分を含む、大切な人ほど大切にできなくなるのです。
自分軸は、周りを考えずに自己主張をすると感じるかもしれませんが、それは子供の自分軸です。
自分軸には
- 自分を尊重するように、他者の意思を尊重する
- 必要があれば、互いの合意点を見出し、実行する
という、周囲に配慮する方法があります。
本来は、自分も、大切な人も大切にすることができるのです。
他人軸の末路
他人軸の場合、どれだけ周囲の評価を得られたと感じられたとしても、人生で一番肝心な存在である自分を犠牲にしています。
不自然なので、どこかで、大人の自分として生きるよう、自分軸に転換することを促されるはずです。
例えば
- 成功して何もかも手に入れたのに何かが足りない
- 真面目に頑張ってきたのに、いろいろなことがうまくいかない
- これまでうまくいっていたのに、今までのやり方が全然通用しなくなった、切羽詰まってしまった
ヒト・コト・モノが思い通りにならず、好ましくないと感じる機会が巡ってきた時が、転換のチャンスであることは少なくありません。
他人軸のまま素過ごしていくのか、自分軸を作るのか、
それを決める自由は自分にあるのです。
他人軸をやめられる自分軸の作り方とは
冒頭で、他人軸で生きてきた人が、自分軸を作るためには
1・自分の意思を扱う際に、内外に広がる問題に手を打ちつつ
2・過去に作った他人軸→子供の自分軸→自分軸 の順でヒト・モノ・コトに対応する方法
を意識的に身につけていくことが必要だと述べました。
この方法は
- 関連記事で触れている自分軸の自己肯定・承認(そのまま認める)という方法
- EFTタッピングの手法
を掛け合わせて、段階を踏んで身につけます。
これら2つの方法を掛け合わせることで、根本に手を打ちつつ
- 視点を変えられる
- 事実と感情の区別がつけられる
- 周囲の評価と感じる自分の判断を満たせる
- 他人軸と子供の自分軸の動きが理解できる
- 他者に評価を求める動きを阻止できる
- 必要な対応が取れる状態を作れる
- 対応スキルと共に自信・居場所・存在価値・肯定感などを一つずつ積み上げられる
のです。
これまで積み重ねてきた他人軸は根強く、なくすことも、なかったことにもできません。
意思を扱う時には、必ず顔を出します。
なので、他人軸で対応しようとした時に、自ら気づいて、次へとつなげられるようにするのです。
この一連の取り組みを、ヒト・モノ・コト(悩みや問題)を変えて、意識的に積み重ねていきます。
積み重ねによって、物事を客観的に捉える、メタ認知能力が育ちます。
メタ認知能力が育つことで、1・自分の意思を扱う時に、2・過去に作った他人軸→子供の自分軸→自分軸の順で対応することが、少しずつスムーズになります。
他人軸は、自己肯定・承認によって活かすことで、自分軸を作る際の道しるべ、原動力となってくれるのです。