ありのまま認める方法にたどり着くまでの変化のステップ その3

この話は、前回からの続きです。

先が何も決まっていない中で、もうすぐ全ての治療が終わるという頃のこと。

1週間という期限付きの、アルバイトに応募しました。

後遺症が生じた為に、できること・できないことを探ろうと考えてのことです。

面接時に、上司となる担当者から、採用は数名の予定だけれど、応募人数が100名を超えていると聞きました。

期間限定であることや時給の良さが、応募人数に表れていたのだと思います。

採用決定した人にだけ、翌日電話をするとのことだったのですが、やり取りをしているうちに、担当者から

「あなたは、今、ここで採用を決定します。
なんなら、販売員としてうちで働かないか。
すごく期待している。」
という感じの話を振られました。

先方に自分をかってもらえるのは、うれしいものです。

再就職が難しい年齢に差し掛かり、先が何も決まっていない中、ありがたい話……ではあったのですが、実はこれ、私にとって「事故の続き・お試し」だったのでした。

お試しが巡ってくる

以前、私は、事故に遭う前日、「結果を出すために、どこまでも自分を抑えて、徹底して上司をやり方に従ってみよう」という、自分を生かすとは、正反対の選択をしたことを書きました。

まさしく、そういう職場だったのです。

私は、事故を機に前職を休職・退職しているのですが、その時は、自分の意志で決めたというよりも、事故という理由があって、やめざるを得ないという感じで終わっています。

ですが、このお誘いを受けた時は、「他者に自分を認めてもらえるから、やる」「他者に言われたから、辞める」という流れを軌道修正し「1週間、内部を見て、自分の意志でどうするのかを決め、それを上に伝えて、次に進む」というプロセスが隠れていたのでした。

アルバイトと販売員の仕事は全然違ったのですが、上司と販売員たちとの関係性や、やり取りなどは、傍から見ていて「私には絶対に無理だ」と思うものでした。

結局、お断りしたのですが、この時、私は「違和感を無視して、言われるがままに働いたら、事故に遭った時と同じ状況になる。それはまずい。」と感じていたのです。

ただ、この1週間の観察は、後にアイホージュを立ち上げ、販売の方針を決めるにあたって、おおいに役に立ちました。

私にとっては、なくてはならない経験だったと今でも思います。

目の前に巡ってきたものは、あなたが本当に欲しいものですか?

時は流れ、EFTを提供するようになり、クライアントさんの、「目の前に差し出されたもの、巡ってきたものが、本当に欲しいものでなければ、いりませんと答えなければいけない。本当に欲しいものが来たら、つかまなければならない。」場面に立ち会うことがあります。

これは、簡単そうに感じるかもしれません。

でも

  • 自信がない
  • 居場所がない
  • 存在価値がない
  • 私は、間違っている

といったことを感じる状態のままでは、「いらないものにYESと答え、なぜ、私はこんなにうまくいかないのだろう」と嘆いたり、欲しいものを見送り「なんでほしいものが手に入らないのだろう」と悩んだりすることが、起こりやすいのです。

ある時、自分はダメな人間だと自信を失っていたクライアントさんが、ご自身の人生を左右する重要な選択をする場面で、明らかにお試しで、NOと言わなければいけない所を、「私のような、ダメな人間には、この程度のものしか来ないんだ」と言って、生理的に受け付けないものを選ぼうとしたのを、阻止したことがありました。

結局、クライアントさんには、後に本命が巡ってきて、それを選び取り、今となっては「あの時、やばかったよね」という笑い話で済んでいるのですが、弱っている時の選択は、本当に注意が必要です。

緩やかに回復しながら、変化を知る

1週間で、当然のように、断りの意志を固めた私は、精神面での治療によって、確かに回復し、変化していたのですね。

ただ、当時は、そういう感覚が全くありませんでした。

また、肉体的な後遺症についても、受傷直後は、「元に戻る」・「後遺症がなくなる」ことを良かれと思い、それを求めていました。

でも、1年という時間が過ぎる中で、私は少しずつ、後遺症のある体に慣れてきました。

アルバイトを通じて、「できること、できないことを探ろう」と考えた時は、全く自覚がありませんでしたが、「後遺症と折り合いをつけながら、生活する」道を見出せたのだと、今となっては思います。

今すぐ、自分を変えたいということの危険性

仕事をする上で「今、すぐ、思い通りに変わりたい」「今すぐ自分を変えたい」というお悩み相談を受けることがあります。

その気持ちは痛いほどわかるのですが、実際の所、自分を変えるには、準備が必要です。

それがないまま、良い機会だけを求めても、残念ながら、同じ所をぐるぐる回り、辛い、苦しいと感じたり、傷ついたりするだけなので、最初からやらないほうがましかもしれません。

結局は「常に基本を押さえた上で、急がば回れ」が早道なのです。