目の前にあるものを大切することが次なる展開へと結びつく

普段私は、EFTタッピング(現・自律最善タッピング)で

  • 感覚・感情や思考
  • 言葉
  • ありのまま認めること
  • タッピング

を掛け合わせた、モノに頼らない、セッションをしています。

だけれど、モノも大切だと思っています。

それは、過去に、物にも命があり、心があるのかもしれないと思い、今、目の前にあるものを大切にすることが、次なる展開へと結びつく経験をしたから、です。

自分にできることはないように感じたけれど実はある

かれこれ十数年前。
翌年には、アイホージュを立ち上げるなんて、想像もしていなかった頃の話です。

期間限定で、分譲マンション販売の手伝いをしたことがありました。

私の仕事は、いくつかの空いている部屋を営業が完売させるための補佐。
実際に販売をしていた訳ではありません。

「いとーさーん、おいしいコーヒーがのみたいなー」という営業の言葉に「はーい」と返す、会社勤めをしていた頃には味わったことのない、のんびりとした職場でした。

雇われてすぐに営業から「空いている全ての部屋を見てきて、感想を教えて」と言われ、メモ帳とペンと渡された鍵をもって上の階へと出向きました。

1つ目の部屋に入り、奥へと向かって進み、窓の外を眺めた時、過去に売れなかったであろう理由が何となくわかった気がしました。

このような解放感があったら私は嬉しいなあ・・と思うのだけれど、実際に感じたことは

「この景色はないわーー。」

売れないと私が感じた理由を全てをメモした後、ふと我に返り、思ったことがあります。

私は「完売」のために雇われたのであって、売れない理由を羅列するために、ここにいる訳じゃないんだよな。

・・どうしたら売れるんだろう

前述しましたが、実際に販売をするのは営業です。

補佐の私が、販売のためにできることって、そもそもあるのだろうかと思った時、あることに気づきました。

それは、売れた部屋も、残っている部屋も「同じ建材」を使っているということ。

広さや部屋数、採光の違いはあれど、キッチンも、トイレも、お風呂も、床も、壁も、内側は基本的に皆、同じ。

この時点で、私が売れない理由として掲げていたのは主に、外側の景色。

だから、部屋自体がマズい訳ではない。

もしかしたら部屋は自信を失っているのかもしれない

過去に、何人もの見学の方が、この部屋をマイホーム候補と考えて訪れ、中に入り、景色を眺めて「ここじゃない」と通り過ぎて行ったのだろうか。

そのようなことを想像した私は、「もしかしたら、この部屋は、自信を失っているのかもしれないな。」と思いました。

部屋は何も言いやしないけれど、人間だったら多いに傷つくよなあ。

そんなことを考えながら、何気なくキッチンを指でなぞった瞬間、ざらっとした感触を覚えました。

改めて部屋を回ると、一見、きれいなのだけれど、手を触れるとざらっとした感じがあったり、小さな汚れが目についたりします。

これまで販売に携わっていたのは男の人だけだと聞いていたので、埃や汚れは見落としがちかもしれないと思いました。

なので、その後、営業に許可を取って、ひとまず売れていない全ての部屋を掃除することにしたのです。

ネンブツ大作戦

でも、ただ掃除した訳ではありません。

「今まで売れずに自信をなくしているかもしれないけれど、売れないのは景色の問題で、あなたのせいじゃない。
売れる部屋と同じ材料を使っているのだから、売れると自信をもってほしい。
あなたが住んでほしいと思う人が見学に来たら「私を買って」と伝えてちょうだい。」
と、毎回、部屋にブツブツ話しかけるというもの。

そのことは誰にも話しませんでした。
だってアヤシイし、そもそも効果があるかどうかもわからないですもの。

だいたい、3日おき位にやっていたでしょうか。

そうこうしているうちに、少しずつ部屋が売れ始めました。

マンションには売れる時期があると言います。

その時期に突入していたこともあり、私は「時期が来たから売れ始めた」と思っていたのです。

そんなある日、営業と管理人さんとの三人で、スナックにてお酒を飲む機会がありました。

そこで初めて私は、ネンブツ掃除の話を披露したのですが、思いがけず、お二人ともに真剣なまなざしで「明日から毎日やって!!」と言い出すではありませんか。

こうして私は、最後の一部屋が売れるまで、ネンブツ掃除をすることとなったのです。

別な日に、部屋を購入し、新しく生活を始めたお客様と行き会い、話をする機会がありました。

ものすごく部屋を気に入っている様子を伺いながら、私が思ったことが2つあります。

1つは、同じ部屋を見ても、思い感じ考えることは人それぞれ。

あの景色が・・と私や営業が思ったとしても、全ての人がそう思う訳じゃないということ。

もう1つは、お客様と部屋がうまくマッチングしたのだという、喜び。

実際にそうだったのかは知る由もありませんが、お客様が見学にいらした際に、部屋がこの方に住んでほしいと思い「私を買って!」って堂々とアピールする姿が思い浮かんだのです。

EFTタッピングに通じる経験

こうやって私は、

  • 売れていない部屋に対する、いわゆるネガティブと呼ばれる思いを一つずつ認める
  • 今、目の前のことに対し、自分がどうしたいのか、何をする必要があるのか答えを引き出し、行動したことが、次の学びやチャンスへと結びつく。

という、アイホージュのEFTタッピングに通じる経験をしながら
「物にも命があり、心があるのかもしれない」
「家をきれいに保つことが、自分や周囲に良い影響や思いがけない展開が生じるらしい」
と学習したのでした。

EFTタッピング後に掃除を始める気になったら

EFTタッピングをし、思考や感情の手入れをした後に、家が片付いていないことに意識が向き、掃除を始めたとお話になる方は結構いらっしゃいます。

実はこれ、単なる掃除ではなく「未来で何かしらの機会をつかむために、今、目の前のできることをやって、前へ進む準備をしている」という「自分を活かすこと」へとつながっていくのです。

1回、EFTをしたからって、何もかもが思い通りになるなんてことはありません。

でも、地道な取り組みを積み重ねていくと、思いがけない展開へと結びつき、知らぬ間に、術を身に着けたり、実りを得たりしながら、以前よりもラクに前へ進めるようになり、さらに新しいチャレンジをして・・という流れになるのは、よくあること、なのです。

渦中にある時はわかりませんが、後で振り返ると
「あの機会を通じて、術を身につけなければ、次へと進めなかった」
「あの機会を通じて、術を身に着けて、初めて前へと進めた」
とお分かりになるはず、です。

ただ、自己犠牲を積み重ねている状態では、一つの頑張りを、自分を活かすことへと結びつけられないため、どうしても「掃除したけれど何も変わらなかった(自分の思い描くような、良いことが何も起こらなかった)」となりがちです。

でも、それでは、もったいない!!ので、一つの頑張りを自分を活かすことへと結びつけられるよう、ただいま、EFTタッピングマンツーマン講座を準備中なのでした。

近日中にご案内ができると思います。