子供の自由と大人の自由は違う

セルフケアサロン・アイホージュの伊藤みつるです。

今日の記事は、下記の3つの記事とつながります。

苛立ちと怒りが強い原動力となった時のこと

「自由」ってなんだろう

「自由」って何だろう その2

欲の扱い方の始まり

人生は欲を扱うことの連続・積み重ねと書きました。

伊藤伊藤

人生に始まりがあるように、欲の扱い方にも始まりがあるはず。

2015-2016年当時、セッション前に行うヒアリングで

  • 自己犠牲の癖は「小さい頃に周囲とのやり取りを通じて、自分やクライアントさんの内側で形成されたもの」であること
  • 出来事を変えた状態で自己犠牲の癖を使い続けて、大人になっている

ということはわかっていました。

伊藤伊藤

始まりをマークしたら、自己犠牲の癖へと繋がる背景や流れが見えるはず。

そう考えた私は、生まれたばかりの子供の欲の扱い方に着目するようになりました。

生まれたばかりの子の欲の扱い方【子供のありのまま】

人それぞれ事情があるので、これが全てではありませんが、生まれたばかりの子は

  • いつも、周りが自分のことをわかって(認めて)くれる
  • 何が欲しいのか、必要なのか、自分ではわからなくても、周りが察して(認めて)与えて(満たして)くれる
  • 常に周りから注目される(認めてもらえる)

という状態にあります。

子供が泣くイラストです

子は、毎日、周りからお世話をしてもらうことを積み重ね

ただそこにいるだけで、ありのままの自分を周りに認めてもらえる・満たしてもらえる(ヒト・モノ・コトが、自分のために動いて当然)

と学習します。

これが、生まれたばかりの子の欲の扱い方であり、アイホージュでは「子供のありのまま」と呼んでいます。

生まれたばかりの子は、周囲に関係なく、あるがままに振舞いますよね。

子は、自分の欲の扱い方を、言葉で把握している訳ではありません。

日々の繰り返しによって、感覚的に理解をしています。

ただ、「子供のありのまま」は、親や周囲が子の面倒を見ることによって、初めて成り立ちます。

いくら子が、

ただそこにいるだけで、ありのままの自分を周りに認めてもらえる・満たしてもらえる(ヒト・モノ・コトが、自分のために動いて当然)

という状態にあったとしても、親や周囲が面倒を見ることを放棄してしまった場合は、どうでしょう。

子は一人で自分の欲を認めることも、満たすこともできません。

何日も放っておかれてしまうと、命が危ぶまれます。

子が新しい欲の扱い方を身に着ける必要性

それに、いつまでも、子は、生まれたばかりの状態のままではなく、成長します。

認め方・満たし方が「子供のありのまま」から変わる時

そのため「自分や周囲を尊重しながら、社会の中で、一個人として自分らしく幸せに生きていく」ことを念頭に、新しい欲の扱い方を身に着ける必要があります。

仮に「子供のありのまま」のまま、大きくなるとしたら、どうでしょう。

  • いつも、周りが自分のことをわかって(認めて)くれる
  • 何が欲しいのか、必要なのか、自分ではわからなくても、周りが察して(認めて)与えて(満たして)くれる
  • 常に周りから注目される(認めてもらえる)

という状態では、一人で何もできなくなったり、トラブルや犯罪を引き起こしたり、生きづらさが生じたりするのではないでしょうか。

なので、「子供のありのまま」とは別の、欲の扱い方を身に着ける必要があるのですが、実はこれが

  • 自分の意志を活かす「大人のありのまま」
  • 自己犠牲

の分かれ目になります。

自由にやりたいことをやるってワガママだと感じて動けないの裏側

セッションを始めたばかりの頃のクライアントさん達が、ヒアリングの時、異口同音に

クライアントさんクライアントさん

自由に、自分のやりたいことをやるとか、ありのままの自分って、ワガママだと感じて動けない

というような発言をなさっていました。

これは、身についている「子供のありのままの感覚」と「自己犠牲をうまくいくと思い込んで積み重ねた感覚」によって生じる反応ではないでしょうか。

「子供のありのまま」と「大人のありのまま」は、同じありのままでも、中身が異なります。

大人が「子供のありのまま」の状態で自らの欲を扱おうとすれば、前述したようにトラブルを招きやすくなります。

加えて、自己犠牲を「うまくいく」と思い込んで積み重ねているのだから「子供のありのまま」は選べるわけがないと感じるはず。

ゆえに「動けない」という感覚が生まれるのは、当然な訳です。

わざわざトラブルに足を踏み入れる必要が、どこにあるというのでしょう。

そう考えると自分の感覚は、自分にとっては頼りになるし、信用できるもの、と言えます。

ただ、人生は有限です。

いつまでも「動けない」ままでは、あなたがモッタイナイ。

動けないと感じるのは、「大人のありのまま」である、自分の意志を活かす方法が身についていないことも関係しているのです。

ということで、アイホージュでは、小さな子供の頃に戻って自由に振舞おう、ではなく「大人の自由」を選ぶために、軌道修正の術を身に着ける取り組みをしています。