
本記事では、Rさんの自分軸が身につくEFTタッピングセッション事例を通じて
- 実際に事実と感情をわけるた時に生じた変化とはどんなもの?
- EFTタッピングに限らず、セラピーやセミナーなどに求める変化や効果とは?
という内容に触れます。
この話は、事実と感情を分けることができないと悩みが尽きない状態になる【自分軸が身につくEFTタッピング事例】からの続きです。
最初から読む場合は、離婚危機を回避【自分軸が身につくEFTタッピング事例】をご覧ください。
事実と感情を分けることでRさんに起きた変化

私が目の前にいるのに、配偶者がスマホ見ているなんて!
私と一緒に過ごすのが嫌なんだ!
私と話したくないんだ。
もう私のこと、愛していないんだ。
Rさんはなぜ、このように思ったのでしょう。
人の思考や言動の背景には、自覚している・していないに関わらず、必ず理由があります。
Rさんの背景に感情や思考、言動などを肯定・承認しながら、EFTタッピングの手法で掘り下げるうちに、過去の出来事に伴う、彼女のご両親に対する思いが出てきました。
これにより、Rさんは
- ご両親に対する不満から、理想の夫婦・配偶者・家庭像を作り上げていたこと
- 父や母に望んでいたことを配偶者に求めていたこと
にお気づきになります。
変化や効果とは何だろう?
今回のRさんの変化は、主に「気づき」です。
EFTタッピングに限らず、セラピーやセミナーなどに求める変化や効果とは、ヒト・モノ・コトが自分の思い描いた通りに動くことを指すと思うのです。
だから、どかんとわかりやすい、思い描いた通りの展開がなければ、変化も効果もないと感じるのですよね。
自分軸教習所では、他人軸→子供の自分軸→自分軸 の順でヒト・モノ・コトに対応する方法を身につけることが目的なので、小さな変化のステップをたくさん踏んでいきます。
大したことがないと感じる小さな変化のステップは、今から続く未来に影響を及ぼします。
Rさんの事例はしばらく続きますが、終盤に向かう中で、小さな変化のステップが思いもよらない展開にゴンゴンと結びついていきます。
思いもよらない展開は、小さな変化のステップという名の事前準備があってこそ、対応が取れるもの。
予めそれを知って読み進めていくと、変化や効果の概念が少し変わるかもしれません!
事実と感情を分けることで浮上した両親に対する思い

タッピングの途中で思い出したご両親のことについて教えて下さい!

私の母は父の言いなりで、幸せそうには見えないと感じていました。
だから、私が配偶者と幸せになるためには、絶対に母みたいに父の言いなりにはならないと思っていました。

父は、家事や育児に非協力的でした。
そんな父を尊敬出来ないと思っていました。
だから、私が父を尊敬するためには、父が家事や育児に協力的であることが必要だと思い込んでいました。
父に望んでいたことを配偶者に求めていたことに気づく
Rさんは、配偶者が、父と同じく、家事や育児に非協力的だと感じていましたが、実際はそうではありませんでした。
配偶者なりに家事や育児をしていたのですが、Rさんの思い描く内容ではなかったのです。
そのため、家事や育児をしてくれない、非協力的だとRさんが感じたことが、彼女にとっての事実になっていたのです。
事実と感情を分けるうちに
- 配偶者が、家事や育児をしていない訳ではない
- 配偶者なりに、家事や育児をしていて、家族のために頑張っている
ということに自らお気づきになりました。

自らというのがミソです!
自ら気づくことで納得して前に進めるからです。
配偶者が子どもから尊敬されなくなるのを恐れていたことに気づく

配偶者には、子が尊敬できる父であってほしい。
だから(私の思い描いた通りに)育児・家事をする理想の父であってほしい。
無意識のうちに、このように思っていたことにもお気づきになりました。
お子さんが、過去の自分のように配偶者(子供から見た父親)を尊敬できなくなることを恐れていたのです。
そのため

子供が、配偶者を父として尊敬するようになるためには、何としても、配偶者に家事や育児をさせる必要がある!
配偶者に負けないように、私の言うことを聞かせる必要がある!
と思い込んでいたのだと言います。
事実と感情を分ける中で

配偶者が私の思い描く育児・家事をしたからといって、子どもが、配偶者を父として尊敬するかどうかはわからない。
子がどのように父を尊敬するのかは、子が決めること。
私が決めることじゃない。
自分と同じことを皆が思い感じ考えて行動していると思い込んでいたことに気づく

父・母・配偶者は、皆、自分と同じことを思い感じ考え行動するもの。
そう無意識のうちに思い込んでいたのでした。
これは他人軸特有の捉え方で、トラブルを引き起こす原因の一つです。
事実と感情を分ける中で、父・母・配偶者はそれぞれ別な人間であり、皆、違う考えを持っていることにお気づきになりました。
これが出来て初めて
- 自分には自分の意見がある
- 相手には相手の意見がある
- 互いの意見が違うからといって、相手が自分を否定している訳じゃない
ということがわかるようにもなるのです。
両親に対する思いが変化する
母に対しては

何も言わなくても、私が何を望んでいるのか全て察して、欲しい物を与えてほしい。
そう思いながら母に接していたことと、母に望んでいたことを配偶者に求めていたことに、お気づきになりました。
言わなくてもわかってくれると思っていたけれど、言わなきゃわからないと実感したのでした。
これまでは、父に対して、家事・育児に非協力的だと思っていました。
でも、事実と感情を分けるうちに

父なりに、家族のために頑張っている。
と自らお気づきになったのです。
配偶者に酷い言葉を投げかけていたことにも気づく
事実と感情を分けるうちに、視点が変わり始めたRさんは、配偶者に向かって

お金もないし、手伝いもしないし、用無し!
と言ったことも思い出しました。
そう伝えることで
配偶者がRさんの大変さを理解する
↓
頑張って、お金を稼いで、家事や育児もする
↓
Rさんの理想の夫(思い通りの夫)になってくれると期待していた
のです。
Rさんの理想像に配偶者を押し込めていくのは、他人軸ならではの動きですね。
この段階で、酷いことを言ったのだとお気づきになったのでした。
事実と感情を分けることでRさんに生じた変化|私は変わった!
EFTタッピングで事実と感情を分け、ご自身の他人軸の動きを理解するうちに、変化の手ごたえと効果を感じていたRさん。

私は、この先、配偶者と一緒に暮らしていくために、変わる自信がある!!!
配偶者に、これまで、ひどい事をしてきたのを謝罪して、私は変わったという事を、配偶者に伝えたい!!!

・・え?
・・まだやめでけれ?
早まらないでけれ?
危険を冒さないでけれ?
他人軸から自分軸へと移行する過程で、現状が何も変わらないのに景色が今までとは違って見える状態になるので、居ても立っても居られないお気持ちはすごくわかるのです。
でも、他人軸は、そう簡単には変わりません。
加えて、私の思い通りに動いて、私を認めて!」の癖は、無自覚のうちに顔を出すのです。
この時点では、Rさんが、毎回それに気づいて立て直せる状態にはありません。
意気込んで私、変わります!と言った所で、変わらないRさんの対応を配偶者が目の当たりにしたらどうだろう。
「変わる変わるって言ったって、結局、変わっていないよね」となるのではないか。
Rさんからお話を伺う限り、ヘタに動くことが命取りになるよう個人的には感じていました。
そのため、まずは、セッションでRさんご自身の内側を自己肯定・承認する作業を淡々と積み重ねて、準備をした方がいいのではないかと当時は思っていたのです。
この話は、夫婦関係を修復・改善するために必要な3つのこと【自分軸が身につくEFTタッピング事例】に続きます。