
セルフケアサロン・アイホージュの伊藤みつるです。
この話は、両親からの手紙を読むのが怖い からの続きです。
最初から読む場合は、こちらから。
Mさんの事例以外でも、過去のセッションで
「両親に愛されたかった。」
「お母さんがとにかく大好き。」
という話を伺う機会が結構ありました。
愛されて育つと子供は安定する?
「愛されて育った子供は安定する」という説。
あなたは聞いたことがあるでしょうか。
私が自律タッピング(旧・EFTタッピング)を提供して思ったこと。
それは「愛される・されないに関わらず、クライアントさんが不安定な状態にあるのはなぜだろう」でした。
そもそも、愛されるって、どういうことを指すのだろう。
クライアントさんは、何をもって「愛される・愛されない」を判断しているのだろう。
そんな疑問を抱きつつ、私は、Mさんの中で、自己犠牲の癖がどのようにつくられていたのかを探っていました。
人生は欲を扱うことの連続・積み重ね
物事には、必ず始まりがあります。
人生は「~したいという欲(意志・望み)を扱うことの連続・積み重ね。」
ならば、彼女の中で、どのように、最初の欲求の扱い方が形成されたのか。
それを知ろうと思いました。
子供のありのままの時期
Mさんは、ご両親が働いていたため、早くから保育園に通っていました。
先生方からとても可愛がられたと言います。
父親はMさんに対し、とても優しく、仕事から帰ってくると、よく遊んでくれたそうです。
彼女はそれを覚えていて、すごく愛されていると感じていました。
母親は前回書いた通り、とにかくNさんが大好き。
詳しくは書きませんが、Mさんには、幼い頃「大勢の人がいる公の場で、丁重な扱いを受け、強烈な心地よさを覚えた」経験があります。
これらによって、幼い頃のMさんは、無自覚・無意識のうちに
- 常に周囲から「素の自分(ありのまま)」で愛されているのが当然
- 周囲から丁重と感じる扱いを受け、強烈な心地よさを覚え、これを求めるようになる
状態にありました。
最初の欲の扱い方を、ここでは「子供のありのまま」と呼んでいます。
とても幸せな時期を過ごしたMさんですが、この「子供のありのまま」によって、後に彼女は苦しい思いをし続けることになります。
「子供のありのまま」と「大人のありのまま」は違う
以前、別の記事に、「子供のありのまま」と「大人のありのまま」は違うと書いたことがあります。
Mさんの場合、「子供のありのまま」で存分に愛され、安定した状態から、周囲の大人たちとのやり取りを通じて、「大人のありのまま」へと移行していたならば。
「愛されて育った子供は安定する」説を実現し、存分に「壮大な夢」に向かって、存分に努力をなさっていただろう。
これが、10数年に渡り、Mさんと取り組みを続けてきた私の偽らざる思いです。
次回に続きます。