【セッション事例】最善のタイミングの裏側

セルフケアサロン・アイホージュの伊藤みつるです。

この記事は、前回からの続きです。

【セッション事例】年を取っているから、若くないから、ここにいるしかない?

最善のタイミング

実際に、生まれ育った土地を離れる機会が巡ってきた時。

UさんUさん

仕事にあぶれるんじゃないか・・

そう思ったUさんは現状維持を選択しました。

「移動する」と決めたけれど、実際に機会が巡ってきた時に、自己犠牲の癖が顔を出し、仕事にあぶれて傷つかないよう、ご自分を守るために、現状維持をなさったのです。

人生を左右する選択ですから、慎重になったり、直前で怖気ついたりすることもあるでしょう。

こういった場面で、自律最善タッピングを使い、軌道修正をするのですが、私がUさんからお話を伺ったのは事後でした。

すぐにSOSを下さる方もいれば、そうではない方もいらっしゃいるのですが、これもタイミング。

「この先にどうするのか」を考えます。

次に引っ越しができるのは早くて一年後。

やると決めて動けなかったことは、失敗でも何でもありません。

「動く前に、まだやることがある」

「今だと思ったけれど、どうやらそうじゃないらしい」と判断します。

「最善」というと、何もかも思い通りと思われるかもしれませんが、人の頭で考える「良かれ」とはちょっと違うのです。

現状維持を選択した後、Uさんはずいぶん落ち込んだり、後悔したり、ご自身を責めたりなさっていました。

自己犠牲を積み重ねている場合は、傷つかないように現状維持をして自分を守った後、ほんの少しの間、ほっとするのですが、その後はできない自分を責めてしまうのですよね。

でも、これはUさんにとって、必要なこと。

この年は、現状維持の選択が最善でした。

心から納得した上で生まれ育った土地を離れるために、必要な時間だったのです。

自律最善タッピングを使い、いわゆるネガティブな感情や思考をありのまま認め、ご自身の癖に対応し続けながら、1年を過ごした翌年。

Uさんは満を持して生まれ育った地を離れ、すぐに職を得ました。

あの1年があったからこそ

UさんUさん

二度と現状維持の選択はしない!!

と心から納得して、動くことをお決めになることできたのです。

自己犠牲のまま変化やスピードを求めるのは要注意

早く変化したくて、スピードを求める方がいらっしゃるかと思います。

「できる人は常に早いスピードで決め、行動する」なんて情報が出回っていますものね。

でも、自己犠牲を積み重ねている場合は、要注意。

ご自身への理解がないまま、情報を鵜呑みにしてスピードを求めると、自分(や周囲)を傷つけるからです。

そもそも術が身についていないので、必要な対応が取れません。

自分に対するいら立ちや怒り、責める気持ちなどを大きくなる中で、焦りで空回りしてしまうのです。

この焦りによって、自分の目の前を遮るように歩く人や、スピードが遅い前の車に対して「邪魔をされた」と感じて猛烈な怒りを覚えたり、誰かのちょっとした一言にスイッチが入って激高したりします。

でも、誰かに怒りを抱いたり、ぶつけたりしても、ロスやトラブルが生じるだけ。

自分の人生はなーんにも変わりません。

変化のスピードは、自己犠牲の癖に気づいて、自分の意思を活かすという「軌道修正の術」をある程度、落とし込むことで少しずつ上がります。

なので、面倒でも、1つ1つ地道に進んだ方が、早いのです。

急がば回れ、ですね。

ギリギリのタイミングをつかんでいた!

引っ越してから、しばらく経った頃のセッションで、Uさんが

UさんUさん

みつるさん、聞いてください!!!
今回の機会を逃していたら、私もう(生まれ育った土地から)出られなかったです。

とお話になりました。

詳しくは書きませんが、想像もしていなかった、とあることが起きたのです。

事実は小説より奇なり。

この出来事と取り組みの振り返りによって、私は「Uさんのことを大切に思い、幸せを願う身近な存在」が彼女の新しい選択の後押しをしていたであろうことに、初めて気づきました。

自律最善タッピングは、一人で物事を成していくように見えても、他者との絶妙な絡みやつながりがあります。

最中にはわからないけれど、後に何かしらの出来事によって、過去を振り返る機会が巡ってきて、「あの時の移動は、そういうことだった」とわかるのです。

伊藤伊藤

Uさんにとっては、これが無理なく環境を変えられるギリギリのチャンスだったのか・・。

事情を伺った私は胸をなでおろすと同時に、Uさんがご自分を活かす軌道に乗ったのだと確信したのでした。

物事にはタイミングがあるのは時間の経過とともに話が変わるから

物事にはタイミングがあります。

やると決めたら、いつだって移動できる。

そう思っていても、たった一つの出来事によって、話が大きく変わり、身動きが取れなくなることもあるのです。

少し、違う例を挙げます。

例えば、好きな人がいて、付き合いたいと思っていたとしましょう。

この場合、告白したら、付き合える・付き合えないがわかります。

でも、これは、好きな人が独り・独身でいることが前提。(そうじゃないこともありますが)

告白するのを先延ばしにしているうちに、好きな人にパートナーができたら?

結婚してしまったら?

話が変わってきますよね。

Uさんには、こういう感じの「話が変わる」出来事が起きていたのです。

仮に次のタイミングをも逃して、話が変わったとしたら、Uさんは、どうなさっていたのでしょう。

Uさんが強く望み、何がなんでも移動しようと思って環境を変えることは、できたと思うのです。

でも「話が変わった」ことによって、これまでとは比べようもないほどに、心理的なハードルが上がるはず。

現在の、変化を遂げたUさんでさえも、

UさんUさん

あの(出来事が起きた後の)状態だったら、やっぱり出られないわ・・

と仰いますし、その話を聞く私も同意見です。

いつでもできると思っていたけれど、一つの出来事によって、話が変わる。

この経験もまた、今から続くこの先のUさんの「物事の選択の仕方」に大きく影響を及ぼします。

今のUさんは「話が変わる」ことを想定して、一手を打てるようになっていらっしゃいます。

心理的なハードルは下げて、スピードは上げた状態で、タイミングをつかみ、変化することができるようになっているのです。

自律最善タッピングを使って、その人に合うタイミングでチャンスを活かす

自律最善タッピングでは、このような経験や振り返り、学びなどを積み重ねることで、その人に合うタイミングでチャンスを活かせるよう、日々目の前の出来事に対応しながら「軌道修正の術」を落とし込んでいきます。

自分に合うタイミングでチャンスを活かし続けることが、自分を変えることへとつながります。

自分のためにチャンスを作り、ギリギリでつかみ、活かしたUさんに拍手!です。

この記事は次に続きます。↓

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