1人1人が活きる、大人のあなたらしさの活かし方【3】

前回からの続きです。

3段階目:社会的欲求に対応する

1段階目の生理的欲求は
「食欲=食べたい」
「睡眠=寝たい」
「排泄=出したい」と言った具合に、わかりやすいものでした。

3段階目の社会的欲求では、社会に所属することによって生じる、自分の内側の反応(感覚・感じ・欲となるもの)を扱います。

同じ場所に居続けても、変わりゆく社会。

自分とは異なる背景を持つ人たちが存在する社会。

自分のことなのに、生まれた時点では選べない社会と自分の持ち札。

同じ自分ではあるけれど、所属する社会の変化や年齢と共に、自分も変わる。

という中で発生する

自分の内側の反応(感覚・感じ・欲となるもの)は、物やお金に限らず、人、経験、機会、知識、学び、愛、夢、希望、興味、問題(疑問)、自分自身や周囲のことなど、有形無形に拘らず、様々です。

(感覚・感じ・欲となるもの)の中身は様々であっても、3段階で発生した、社会的欲求に対応する際には、1段階の生理的欲求に対応する時と同様、「自分の内側に発生した感覚・感じ(社会的欲求)に、自分が対応する」方法を使います。

3段階と1段階の違い

詳しくは後述しますが、「自分の内側に発生した感覚・感じ(社会的欲求)に、自分が対応する」にあたり、3段階と1段階では異なることがあります。

違いによって、1段階に比べると3段階はハードルが高くなります。

また、3段階で発生した欲求を、5段階で実現する為に、4段階に進む。その際に自分と他者を尊重することによって、2段階の安全を確保する。

といった具合に、2.3,4,5段階は密接に関係しています。

2.3,4,5段階は「自分を活かす」と書きました。

6段階目の、自己超越の入り口に立つことを当面の目的として、自分の内側に生じる欲求等を、ありのまま認めたり、満たしたりしながら、自分を活かしていきます。

3段階目:社会的欲求に対応するにあたり押さえる必要のある3つのこと

外側ではなく内側に手をかける

「自分の内側に発生した感覚・感じ(社会的欲求)に、自分が対応する」にあたり、押さえる必要のある1つ目の重要なポイントがあります。

それは

1つ目のポイント

自分の所属する社会は、大人になったら選べるものもあるけれど、粗方決まっていて、最初から自分で選ぶことは出来ない。
でも、所属する社会の影響によって、自分の内側で生じる感覚・感じ(欲)に、自分が対応することは出来る。

自分の持ち札は最初から決まっていて、自分で選ぶことは出来ない。
でも、持ち札に伴う、自分の内側で生じる感覚・感じ(欲)に、自分が対応することはできる。

他者になることは出来ない。
でも、他者に対して生じる、自分の内側の感覚・感じ(欲)に、自分が対応することはできる。

ということ。

1段階の生理的欲求の所でも触れましたが、全ての欲は、最初から「欲」として存在している訳ではありません。

欲になる以前の段階があり、大抵は、自分の内側で生まれる「感覚・感じ」です。

この「感覚・感じ」を、1段階と同様、自分でありのまま認めて「欲」や「欲求」などへと変換していく必要があります。

3段階目の社会的欲求も、1段階目の生理的欲求と同様

  • 感覚・感じを拾う
  • 自分の現状を把握する
  • 自分に疑問を投げかける
  • 自分がどうしたいのかを知る
  • 何をする必要があるのかを知る
  • 何を得るのかを決める
  • 実際に必要な行動をする、
  • 実際に自分を満たし、何らかの結果を得る

というプロセスを1つずつ、自分でありのまま認めることで、物事を進めます。

感じ・感覚に良悪・ポジティブネガティブ・プラスマイナスなどの判断を加えない

「自分の内側に発生した感覚・感じ(社会的欲求)に、自分が対応する」にあたり、押さえる必要のある2つ目の重要なポイントがあります。

2つ目のポイント

感覚・感じに「良い・悪い」「ポジティブ・ネガティブ」「プラス・マイナス」といった自分の判断を加えず、
「1感覚・1感じ・1感情・1思考として、自分の中にあるがままある(存在する)」と捉える

どういうことか説明します。

例えば、目の前の出来事に対し、あなたの中で、

  • モヤモヤする
  • 違和感のようなものがある

といった、何かしらの感覚・感じが生まれたとします。

普段、あなたは、無意識のうちに、この感覚・感じを拾うことを通じて、この感覚・感じを「あるがまま(ありのまま)」に認めています。

その後、この感覚・感じを、自分で

  • 苛立ち
  • 怒り

などの言葉に変換することによって、自分の現状を把握しています。

変換した内容は、何であっても、ありのまま認めます。

変換した内容が、仮に「いわゆるネガティブと呼ばれる感情表現」であっても、ありのまま認めます。

なぜなら、あなたは、確かに何かを求めているけれど、現時点では、感覚・感じを言葉に変換したに過ぎず、自分は何を求めているのか、その為に何が必要なのかといった具体的なことを、あなたは、まだ何もわかっていないからです。

判断を加えず、ありのまま認めて前に進む

判断を加えず、ありのまま認めることで前に進みます。

なぜ、あなたの中で、苛立ちや怒りが生じたのでしょう。

必ず、理由があります。

何に腹を当て、いら立っているのか。

今、満たされていないのなら、何故、満たされていないのか。

何が欲しいのか。

どうすれば満たされるのか。

何が必要なのか。

それは本当に欲しいものなのか。

欲しいものを得るために、何をする必要があるのか。

1段階目の欲求を満たす時と同様、自分に疑問を投げかけ、自分から答えを引き出し、それをありのまま認めて、また疑問を投げかけ・・といったことを繰り返し、物事を前に進めます。

3段階は「自分の欲・欲求は、自分だけが知っていて、自分だけが扱える。自分から何か言い出さない限り、他の誰かが自分の内側で何が起きているのかを知ることは出来ない。」という箇所です。

ひとまず行動に移る以前に、自分の中で疑問を投げかけ、答えを引き出し、ありのまま認めることを繰り返して、自分が本当に求めているものが何なのかを掘り下げます。

「ありのまま認める・満たすことには種類があり使い分けが必要になる

「自分の内側に発生した感覚・感じ(社会的欲求)に、自分が対応する」にあたり、押さえる必要のある、3つ目の重要なポイント。

3つ目のポイント

「ありのまま認める・満たす」には「種類」があり、自分で使い分けをする必要がある

1段階目の生理的欲求の場合は「感覚を拾う→お腹減った→何か食べたい→食べるものを決める→実際に食べる」で、初めて自分を満たすことが出来ます。

途中で「お腹減った」「食べたい」「食べると決めた」で止まってしまうと、自分を満たせません。

でも、3段階は

  1. 感覚・感じをそのまま自分でありのまま認めたら、自分を満たせる
  2. 感覚・感じを言葉に変換し、自分でありのまま認めたら、自分を満たせる
  3. 現在地までを自分でありのまま認めたら、自分を満たせる
  4. 欲までを自分でありのまま認めたら、自分を満たせる
  5. 欲求までを自分でありのまま認めたら、自分を満たせる
  6. 欲求を満たして、初めて自分を満たせる
  7. 満たした所が、次のスタートライン

(一部、4段階と5段階の欲求が混じっているものもあります。)

などと言った具合に「ありのまま認める・満たす」には種類があるのです。

他にも、3段階で発生した欲求を

  • 3段階でありのまま認め、満たして、自分の内側だけで対応する
    (自分を尊重することによって安全を確保する)
  • 3段階でありのまま認め、満たしてから、4段階へもっていく
    (自分と他者を尊重することによって、安全を確保する)
  • 5段階の自己実現に持っていく為に、まずは3段階をありのまま認め、満たしてから、4段階に進む
    (自分と他者を尊重することによって、2段階の安全を確保する)

という使い分けも、自分でする必要があるのです。

「ありのまま認める・満たす」には「種類」があるの例

1・感覚・感じをそのまま自分でありのまま認めたら、自分を満たせる とは

「何がある訳でもないけれど、何となくいい感じがする」
いい感じがあるだけで満足する。

2・感覚・感じを言葉に変換し、自分でありのまま認めたら、自分を満たせる

「天気が良くて気持ちよいな」
「あ、あの花綺麗だな」

3・現在地までを自分でありのまま認めたら、自分を満たせる とは

「今日の仕事はここまで進んだから、今日はこれで終わって、明日はこれをやればいい。」とわかる。

4・欲までを自分でありのまま認めたら、自分を満たせる

旅行に出た友人の話を聞いているうちに、「いいな。私も、今度、ヨーロッパに行きたい!」と思った。思うだけで、ひとまず満足。

5・欲求までを自分でありのまま認めたら、自分を満たせる

「あのバック可愛い。欲しい!」と思って「いくら?」「持ち物全部入る?」「あの洋服や靴に合う?」と問いかけていたら「このバックは買わなくていい。もっと別の良いものを買おう。」となる。

6・欲求を満たして、初めて自分を満たせる とは、

医師になると決めて、毎日勉強し、医大に入る

7・満たした所が、次のスタートライン

医大に入り、毎日勉強し、国家試験を受けて、医師になる

といった感じです。

6,7は、4段階、5段階の欲求が混じっているのですが、>3段階は、「自分の欲・欲求は、自分だけが知っていて、自分だけが扱える。自分から何か言い出さない限り、他の誰かが自分の内側で何が起きているのかを知ることは出来ない。」という箇所である為、欲求も「自分1人で対応が終わるもの」を指します。

あなたの中で「欲(感覚・感じ)」が発生するのには理由がある

あなたの中で「欲(感覚・感じ)」が発生するのには理由があります。

なぜ、何となくいい感じがしたのか。
なぜ、花を綺麗だと思ったのか、天気が良くて気持ちよいと思ったのか。
なぜ、なぜ「今日の仕事はここまで進んだから、今日はこれで終わって、明日はこれをやればいい。」と判断したのか。
なぜ、なぜ、ヨーロッパに行きたいと思ったのか。
なぜ、あのバックをいいと思ったのか。なぜあのバックを買わなくて良いと思えたのか。
なぜ、医師になろうと思ったのか。

自分に疑問を投げかけ、答えを引き出しながら、理由を掘り下げていくと、欲求が、所属する社会や、接する他者、持ち札などと自分の内側が反応して、生じていることがわかります。

もし、あなたが誰かが同じ「欲」を抱いたとしても、その理由は人それぞれ全然違うはずです。

日々、自分の感覚・感じをありのまま認め、自分に疑問を投げかけ、答えを引き出し、満たすことを使い分けながら、積み重ねをするうちに

  • 自分が興味を持つもの、好きなものが何かがわかってくる
  • どんな仕事をしたいのか、どんな風に力を発揮していきたいのかが見えてくる
  • 自分は何が嫌なのか、何が不快なのか、これだけは譲れないというものは何なのか、何がいらないのかが明らかになってくる
  • 実現の不可はひとまず置いて、ルールを踏まえた上で、自由に夢、理想、希望、改善などを思い描く
  • 自分の夢、理想、希望、改善などを現実に変える為に、今何をする必要があるのかを問いかけ、小さな実行を積みながら、準備をする

などといったことが可能になります。

この連続・積み重ねが、「自分がわかる」「自分を活かす」「自分らしさ」ことへと繋っていきます。

判断を身に付けるには慣れが必要

「ありのまま認める・満たす」「種類」の使い分けは、慣れが必要です。

判断によっては「不満」に至ることもあるので、使い分けには少し注意が必要です。

例えば、5の「あのバック可愛い。欲しい!」という場合。

欲求まで満たしたら、「もっと別の良いものを買おう」に行き着く所を、欲「あのバック可愛い!欲しい。」で止まったとしましょう。

  1. 「欲しいと言う気持ち」を3日引きずり、買おうと思って売り場に行ったらもうなかった。「やっぱりあの時買えばよかった」
  2. 勢いで買ったけれど、使い勝手が悪くてすぐに使わなくなって無駄遣いした」「買わなきゃよかった」「別のものが欲しかった」

ということが起こり得るのです。

1の場合は、時間と労力を使って疲弊する。

2の場合は、お金と時間と労力を使って疲弊する。

どちらも自分を満たせず、後悔が生じます。

使わなくていい時間、労力・お金を使いますし、同じことを何度も繰り返すと、「あー何で自分はいつもこうなんだろう」と自信を失ったり、自分を責めることへと繋がりかねません。

1と2を回避する為には、何が必要でしょうか。

「もっとお金があれば欲しいものが買えるのに・・」と思うかもしれません。

では、「あのバックが欲しいと思ってすぐに買ったけれど、結局使わなかった。
もっと欲しいものが出てきたからまた買った。
でもすぐに飽きた。
また別の欲しいものを買った。
でも結局使わなかった。
新しいのが欲しくなる・・ということを延々と繰り返す。」としたらどうでしょうか。

浪費が積み重なる。
お金がなくなる。
もし、金銭に余裕がなければ、必要な所にお金が使えなくなり、自分の安全を守れなくなります。

お金持ちであって、何不自由なく買え、手に入れられるのに、満たされないということがあります。

「自分が欲しいものが何かをわかって、必要な手を打つ」のは、とても大切なことです。

本当に欲しいものを手に入れたはずなのに・・

時に、本当に欲しいものがわかって手に入れたのに

  • 「思ったのと違った」
  • 「使い勝手が悪くてすぐに使わなくなって無駄遣いした」
  • 「買わなきゃよかった」
  • 「別のものが欲しかった」

>ということが起こります。

「不満」や「後悔」に至ったとしても、これらを自分でありのまま認めると、必要な経験だとわかることがあります。

リアルタイムではそう感じなくても、後で振り返った時にこのような経験がなければ

  • 自分にとって何が大切か気づかなかった
  • 「自分の基準」を知ることが出来なかった
  • 「本当に欲しいもの」に近づけなかった
  • 自分の守り方も身に付けられなかった
  • お金の扱い方を身に着けられなかった
  • 自分の進みたい道へと向かえなかった

とわかるようになります。

判断・実行は、日々の経験の積み重ねを通じて、だんだんうまくなっていきます。

だんだん、自分をありのまま認めたり、満たしたりすることが最善に繋がるとわかるようになります。

自分のことがわかってくると、自分や自分の人生に対し、積極的になります。

「周囲(外)からの影響によって、欲が生まれる」他に、「こんなことをしてみたい」「もっとこんな風にしたらいいのではないか」等、自らの内に欲を生み出すようにもなってきます。

以上で3段階は終了です。次回は4,5段階について触れます。