
セルフケアサロン・アイホージュの伊藤みつるです。
普段、私は自律最善タッピング(旧・EFTタッピング)を通じて
自他の尊重をした上で、自分の意思を活かす
と書いていますが、これは「本当に自分が欲しいものをわかるために必要なこと」でもあるのです。
それをお伝えするために、今日も私の事例を使います。
この話は、本当に欲しいものがわからないのはなぜ?【2】 からの続きです。
自他の尊重
前回
3・自分の意思を扱う段階
で「辞めたい」と思ったと書きました。
詳しく書くと
- 自己犠牲・・前の派遣先に戻りたい(から辞めたい)
- 自分の意思を活かす・・辞めたいけれど、どうしても言い出せない(から結局は辞めない)
という2つの思いが行き来する状態にありました。
この時点で、「本当に欲しいものは何?」と聞かれたら。
当時の私は、間違いなく、前の派遣先に戻りたいから辞めると言います。
仮に辞めるのであれば、私は次の
4・自分と他者、互いの欲(意思)の違いを尊重し、必要があれば合意点を見出し、実行
へと進み、派遣元と派遣先へ「やっぱり辞めます」と伝える必要があります。
でも、どうしても言えませんでした。
理由は、2つあります。
思ったことを言えない理由その1
一つ目は、他の派遣会社の、もうお一方が面接に来ていたことを考えると、働き始めた直後に辞めると言い出すのは、無責任だと思ったから。
実はこれ、自他の尊重と合意 が絡んでいるのです。
自他の尊重と合意
実は私、海外旅行という個人的な事情で、派遣先の希望よりも、一週間遅れの勤務開始になると面接時に伝えていたのですが「経験者の方が良いから」と先方が要求を吞んで下さる形で、採用になったのです。
派遣に限らず、何の契約であっても
3・私は働きたいor働きたくない
3・派遣先は採用したいorしたくない
4・互いの尊重・合意があって
5・初めて成り立つ(結果)
のです。
面接時に「ちょっとした違和感」を抱きながらも、最後に社員の方から「やりますか?」と聞かれ、私は「はい」と答えています。
働き始めてすぐに、話をひっくり返して「やっぱりやめます」というのはアリだと思います。
代わりは、いくらでもいますしね。
でも、派遣先は、一週間待たされた揚げ句、採用が一からやり直しになる訳です。
仮に、私が面接の際に、違和感を拾い、それが何を訴えているのかを知り「やっぱり、やめます」と言っていたとしたら、その時点で、もうお一方が採用になったはず。
この段階で、派遣先・派遣元に、やっぱりごめんなさいと言っていれば済んだ話。
それができなかったのだから黙ってれ!ということなんですよね。
思ったことを言えない理由その2
そして、もう一つの辞めたいと言い出せなかった理由は「正社員として働いていた会社とのつながり」を考えていたから。
一緒に働く方々は、私の以前勤めていた会社がどこなのかを知っています。
実際に、青森から東京に転勤していた元・直属の上司が、私の話をしていたと派遣先の上司から聞いた時、以前の勤めた会社の人達の顔に泥を塗るようなことはしたくないと思いました。
自己犠牲による周囲への配慮
当時は、周囲に配慮していたつもりでした。
でも、実際は、前の会社・派遣先・派遣元、関係する全ての会社と波風を立てないよう、自分を守りたかったのです。
これは自己犠牲による捉え方で、言い換えると「全員に認めてもらえたと感じて、安心したかった(自分さえ黙ればうまくいく)」のです。
前回の記事で触れましたが、自己犠牲をしている場合は、これにて目的達成
でも、めでたしとはなりませんし、話はまだ続きます。
周囲と波風を立てないようにしたかった訳ですが、実の所、波風(問題)が生じているのは、私の内側だけ、なんですよね。
前の会社、派遣先、派遣元といった、私の外側では、何も問題が起きていなかったのです。
しかも、波風の原因は、最初の段階で違和感を無視して「やります」と言った自分にある。
でも、自己犠牲を積み重ねていた私は、それをわかっていません。
なので
- 以前勤めた会社とつながっているから
- 前の派遣先が声をかけてくるタイミングが悪いから
- 開始を一週間延ばしてもらったから
と言った具合に、外側が原因で、辞めたいけれどやめられないなんて本気で思っていたのです。
被害者ぶっている自分がコワイコワイ・・。
自他の尊重の結果
結局、自らの選択には強い後悔を、前の派遣先には未練を抱いたまま、表向きは仕事に勤しみ、夜間と土日にバイトをする生活を10か月続けた後、契約を満了しました。
契約を満了した時点で、私は、次の段階へと進み
5・10カ月働いたことで得た実り、学び
を手にします。
仮に、派遣先で10カ月働いて得た実りが「自分が本当に欲しいもの」だとしたら。
働く前にはわからないと思いませんか?
次回に続きます。