
セルフケアサロン・アイホージュの伊藤みつるです。
クライアントさんから
「人を誘って、断られるのが怖い」
「気乗りしない誘いを断れない」
というお話を伺うことがあります。
あなたは、どうですか?
もし、そうであれば、これらは、自己犠牲による対処の積み重ねによって起きているはず、です。
積み重ねによる代償は大きく
- 人と適切なコミュニケーションを図ったり、関係を深めたりする機会を失う
- 対人トラブルを招きやすくなる
- 必要な対応の取り方がわからないので、対人関係がつらくなる
などの原因になっています。
なので、自律タッピングでは、原因に対応しつつ、自分と相手を尊重したコミュニケーションを取る方法を身に着ける取り組みを行っています。
自己犠牲について
自己犠牲について、少し説明をしましょう。
自己犠牲による対処の目的は、「安心・安全を得ること」
安心・安全とは、場面や人によって「表現」が異なります。
例えば
- 愛されている
- わかってもらえた
- 受け入れてもらえた
- 認めてもらえた
- 嫌われていない
などと自分が感じることを、指します。
安心・安全を得るために必要なのは「自分の思い描く反応を、相手がすること」
「人を誘って、断られるのが怖い」という思いの背景には「自分が誘ったら、必ず相手から承諾を得たい」
「気乗りしない誘いを断れない」という思いの背景には(断ったら相手を傷つけると感じるから)「絶対に相手を傷つけたくない」
と言った具合に、「自分の思い通りに相手が動いて欲しいという、欲求」が隠れています。
なので、誘いを断られた場合
相手が自分の思い描く反応をしない
↓
自分(の存在)を否定されたと感じて、恥ずかしいと思ったり、傷ついたり、自信がなくなったりする
ということが、自分の内側で起こります。
また、自分は、断られたら傷つく。
だから、相手の誘いを断って、傷つけたくない。
と言う思いも働きます。
じゃあ、どうしたら良いのでしょう。
必ずうまくいく・絶対に失敗しない方法が欲しい
自己犠牲を積み重ねている場合は、傷ついたり、恥をかいたり、自信を失ったりしないよう、自分を守るために
- 絶対に失敗しない方法
- 必ずうまくいく方法
が欲しいと考えます。
絶対に自分が傷つかないようにするためには、人を誘わないのが一番。
そうしたら「断られることがない」ので傷つかずに済みます。
関係を壊したくなかったら「誘いを断らない」のが一番。
「自分は断ったら、傷つく」のだから、相手の立場になって考えたら、断れないでしょう?
自分を守ることが目的なので、感覚的に動くと、このようなことが起こるのです。
でも、前述した通り、このやり方には問題があります。
一時的には安全・安心を得られても、長期的に積み重ねると「コミュニケーションスキルや良好な関係を育む機会を失う」という、リスクが生じます。
このような経験はありますか?
あなたは、このような経験をなさったことはあるでしょうか?
- 「誘いたいけれど怖い」と思いながら、誘う素振りを見せて、誘ったつもりになる
- 自分が傷つかないようにするために「相手から誘ってくる」よう仕向ける
どちらのやり方も、相手に気づいてもらえなければ、かえって傷つきます。
気づかない相手に、苛立ちや怒りを覚えるかもしれません。
また「断れずに、気乗りしない態度」は、自分も相手も傷つけます。
人によっては、自分なりの「気乗りしない態度」を取る。
「誘いを断っているつもり」で、相手に「伝えたつもり」になる。
この場合、断りたいという自分の思いを理解せずに誘ってくる相手に苛立つかもしれません。
断られずに誘いに乗り、「やっぱりやめればよかった」と思いながら、時間や労力を費やし、対人関係が疲弊するかもしれません。
思い当たる節があるという方は、結構多いのではないかと思います。
じゃあ、具体的に、何をしたらいいのでしょうか。
ここで、自律タッピングの登場です。
自律タッピングの取り組み
自律タッピングでは
あなたに生じている、実際の悩みを題材に
- 過去の傷や恥、恐怖心や「自信がない」と言った思いを、ありのまま認めた上で、自分を理解する(愛する)こと
- 段階を踏み、頭と心が納得した上で「少しドキドキするけれど、誘っても・断っても大丈夫」という状態を作ること
- 実際の行動へとつなげ「こうやって伝えればいいんだ」というトライ&エラーを積み重ねること。
に取り組みます。
長年に渡り、自己犠牲を積み重ね、
「人を誘って、断られるのが怖い」
「気乗りしない誘いを断れない」
となっている場合。
自らの内に「傷」「恥」や「恐怖心」「自信がないという思い」などが、大きく広がっているはずなんですよね。
これらに手を打たずに、いきなり「人を誘え」「断れ」というのは、無理があります。
そもそも、誘い方も断り方も、知らないのです。
自分も相手も守ることができません。
相手を傷つけたくないと思っているのに、傷つける、キツイ表現になってしまう、ということが起こりかねないのです。
また、相手の態度を通じて、
「本当は誘いたくなかったんじゃないだろうか」
「やっぱり傷つけたんじゃないだろうか」
などと、あれこれ詮索するかもしれません。
その結果、「誘わなきゃよかった・断らなきゃよかった」なんて思うかもしれません。
タッピングを通じて浮上してくる、過去の自分の感情や思考、言動などが、現在の状況を変えるためのヒントを教えてくれるはずです。
誘いは誘いに、断りは断りに過ぎないと気づく必要がある
過去に折り合いをつけつつ「誘い」は「誘い」に過ぎない。
「相手は、誘いに対して、断っているのであり、自分を否定している訳ではない」
という区別をつける必要もあります。
これらが出来て、初めて「自分はどうしたいのか、相手にどう伝えたら良いのか」に意識が向きます。
取り組んだ内容を行動に結び付け、実際に誘ったり、断ったりしてみることで
- 自分の思いを伝えても大丈夫だ
- 自分の発言によって物事が動くという手ごたえを感じる
- これまで難しく考えていたけれど案外簡単だ
とおわかりになることでしょう。
もしかしたら、相手の思いがけない反応に「伝え方を変える必要がある」と思うかもしれません。
トライ&エラーの積み重ねで、自分なりの伝わりやすい誘い方・断り方が出来上がって行きます。
段階を踏んだプロセスは面倒・・と思われるかもしれません。
でも、実際にやってみると、
「今までのやり方よりラクだし、簡単だ」
「自分を愛するって、こういうことなのね」とお分かり頂けると思うのです。
意外と多いのは「あの時も、この時も、伝えたいことを伝えていれば・・」という過去に対する、後悔なんですよね。
そういうことに気づけるようになると「今度はそうするまい」という、良い意味での貪欲さや、視野の広がりが生じます。
これが、今から続く自分の未来を、より良くしようという原動力へとなります。
だから、もし、あなたの中に
「人を誘って、断られるのが怖い」
「気乗りしない誘いを断れない」
という思いがあるのであれば、この情報を活かさない手はない、のです。