褒めて育てたのに子供が不安定になるのはなぜ?

セルフケアサロン・アイホージュの伊藤みつるです。

「子供を褒めて育てましょう」
と言われます。

なんのために、子供を褒めますかと聞かれて、あなたは答えらるでしょうか。

答えは次回の記事で書きますが、実は、これを知らずに、ただ褒めまくった場合、成長するにつれて子供は不安定になります。

なぜなら「子供の認めてタンクの設定が、褒められて当然」になっているから。

言い方を変えると「常に褒められないと不安定になる」ということ。

「常に周りから褒められて当然」なのに、そうじゃなければ、タンクの中身は減ります。

一回、二回では、大したことがありませんが、何度か続くと不安になります。

不安になると、必然的に安心を求めます。

勉強・習い事・部活・お手伝いなど、褒められることを求めて頑張り、タンクを満たそうとします。

成長するにつれて不安定になりやすくなる

幼く若いうちは、大人の庇護にあることもあって「周囲の目」が集まりやすいです。

だから「頑張って褒められる」機会は、それなりにあるでしょう。

でも、人は、いつまでも若いままではありません。

年を重ねるにつれて「周囲からの注目」は、おのずと減ってきます。

「勉強・習い事・仕事を・家事などを頑張っているのに、認めてタンクが減る」ということが起こるのです。

たまったもんじゃありませんね。

認めてタンクが減ることが周囲の顔色を窺う原因となる

タンクを満たすために、自分の思い描く反応を、周囲に求めることになります。

これが「周囲の顔色を窺う原因」です。

認めてタンクを満たす活動は、無意識・無自覚のうちに行われています。

だから、仮に、この活動が、うまくいかなくなったとしても

「何が起きているのかがわからない。
なぜうまくいかないのかがわからない。」
のです。

そのため、周囲に対して、知らず知らずのうちに

「頑張っているのだから、褒められて当然なのに褒められない(認めろ)!」

と、苛立ちや怒りをぶつけるかもしれません。

「こんなに頑張っているのに褒められないのは、もう私のことなんて、どうでもいいんじゃないか?」

などと考え、自暴自棄になったり、自虐的になったり、何かしら注目を集めるための行動をしたり、都合の悪いことを隠したりするかもしれません。

頑張りが報われず、むなしくなったり、居場所のなさを感じたり、やる気のなさを覚えたりするかもしれません。

満たされない内側を、食べ物をつめこむことで満たそうとするかもしれません。

物に当たったり、壁を蹴ったりして、満たされない思いを発散しようとするかもしれません。

「褒められて当然なのに、注意されたり、叱られたりして、傷ついてしまい、人と接するのが怖くなる」ということが起こるかもしれません。

いずれにせよ、これらは「常に、周囲から褒められて当然」という「設定」が、自分の中にあるが故に起きていること、です。

改善策は?

セッションに辿り着く頃には、「タンクが枯渇寸前」で、すっかり自信を失っていることも少なくありません。

この状態を改善しようとするなら、マインドや行動を変える以前に、自分の「認めてタンク」を自分で満たして、ひとまず安定することが大切です。

次回に続きます。