自分軸・他人軸とは何か?【他人軸をやめ自分軸で生きるための基礎知識を徹底解説】

この記事では、軸とは何かを踏まえた上で、自分軸・他人軸とは何なのか。

決定的な違いや、共通事項などの基礎知識を、図を使いながら体系的に徹底解説します。

最後まで読むと、自分軸と他人軸の違いはもちろん

  • やりたいことをやるから自分軸、周りの目を気にして生きているから他人軸という話じゃない
  • 自分軸と他人軸は使い分けができない
  • 他人軸をやめて良い理由がある
  • 他人軸をやめたい人が対応すべき課題

などがわかります。

これらを理解することが、他人軸をやめ自分軸で生きるために必要な第一歩です。

伊藤

当サイトで紹介する、他人軸・自分軸に関する内容は、アイホージュが運営する、自分軸教習所のオリジナルコンテンツです。

「悩みを題材に、感情や思考、言動などをありのまま認める」EFTタッピングで変化の体験が先行したことから、何が起きているのかを明らかするため、2009年より延べ1,300名様に提供してきたセッション内容や、自身の取り組みなどを細部に渡り、言語化したものを知識化、体系化したものです。

目次

軸とは何か

軸には、活動の中心という意味があります。

あなたにとっての活動とは、あなたの人生において、あなたが生きること、ではないでしょうか。

生きるとは、人生とは突き詰めると、日々、あなたの内側で生じる欲を、ご自身で扱い続けることの連続・積み重ね。

つまり、活動の中心となるのは

あなたの人生において、あなたが生きるために、あなたの中に生じる

のことです。

欲とは何か

ここで言う欲とは

「~したい」「~したくない」「自分はどうしたいのか」「~しなきゃ」といった、あなたの答え・意志・考えのこと

でも、欲だけあっても、生きては行けません。

例えば、「自分は~したい」「~したくない」止まりだと、どうでしょう。

あれが欲しい。
あの仕事がしたい。あれを学んでみたい。
やってみたい。
あれが食べたい。
休みたい。

欲のまま止まっていては、あなたは、いつまでも満たされません。


不満を抱いたり、どうしたら実現できるのかを考えたり、行動したりして、何からの結果を手にし、「ご自身の欲を満たす」のではないでしょうか。

自分の欲を満たすとは

あなたの欲を満たすためには、ご自身を認めること、そして求めることが、不可欠です。

認めるとは

ヒト・モノ・コトなどに対し、ご自身が、何を思い感じ考えているのかをそのまま(ありのまま)認識することで可能になります!

そこから、あなたは、何が欲しいのか。

なぜ、それが欲しいのか。

そのためには、どうしたらいいのか。

誰かに協力を求める必要があるのか。

ご自身が思い感じ考えていることを、一つ、一つ、そのまま認めつつ、あなたの内側から情報を引き出し、実際に求める準備をします。

誰に何を伝えて、何を言わないのか。

引き出した情報を取捨選択し、必要な行動(求める)をし、何らかの結果を得ます。

その結果を得て終わり、となることもあれば、次につなげることもあります。

このように自分の欲を満たすとは、ご自身を認めたり、何か求めたり、結果を得て次につなげたりするまでの一連のプロセスのことを指します。

軸は生きる上での基礎・土台となる

複雑に感じる人の動きですが、言葉による表現や装飾などを取り払うと

ヒト・モノ・コトに対して生じる自分の欲を認め、求め、満たすために自分の感情や思考、言動などを扱う

つまり、あなたの欲を、日々あなたが扱うことが、生きる上での軸(土台・基本)となるのです。

軸に沿って自分の欲を満たしながら人は成長する

欲は一回扱ったら終わり、とはなりません。

人生は、ヒト・モノ・コトを変えた状態で、自分の欲を認め、求め、満たすことの連続・積み重ねです。

あなたの欲を、日々、あなたが扱うことが、経験や学び、スキルや知恵、自信、自分らしさ、価値観などの財となります。

これまで得た財をもとにご自身の欲を扱い、力を発揮して物事を成したり、人間関係を築いたり、人を助けたり、反対に誰かに助けられたりしながら、日々、あなたは成長しています。

自分の欲を適切に扱えなければ問題の種が生じる

自分の欲を適切に扱えなければ、問題の種が生じます。

例えば「自分がどうしたいのか」がわからなければ、欲を適切に扱うことはできません。

必要な対応も取れませんし、必要な協力が得られなくなりますし、ご自身を満たせなくもなります。

普段は意識しませんが、あなたが、ご自身の欲を、認め満たすことには

  • 時間
  • 労力
  • お金
  • あらゆる人間関係

などが絡みますし

  • 自信
  • 居場所
  • 存在価値
  • 自己肯定感
  • 経験
  • 様々なスキル
  • 学び

などが得られるかどうかも、絡んでいます。

そのため、ご自身の欲を適切に扱えなければ、これらが絡み合った状態で、問題の種が生じるのです。

問題の種は時間の経過とともに育っていく

欲を一回、一回扱うことに関しては「これくらい、大したことがない」と感じます。

でも、必要な対応が取れないまま「大したことがない」を積み重ねると、時間の経過と共に問題の種が育ちます。

何か月、何年、十数年、二十数年と経過し、気づいた時には、前述した複数の問題が大きく絡み合い、どこから手をつけていいのかわからなくなります。

本来、ご自身の力を発揮するはずの時間帯に、絡み合って大きくなった過去の問題が立ちはだかり、身動きが取れなくなるかもしれません。

このようなことがあるため、日々、あなたの欲となる「自分がどうしたいのか」を、あなたが「どのように」認め、求め、満たすのか。

どのように」自分の感情や思考、言動などを扱うのかが、重要なのです。

伊藤

「どのように」に当たるのが、自分軸・他人軸です。

自分軸と他人軸とは何か?決定的な違い

自分軸と他人軸には、決定的な違いがあります。

ヒト・モノ・コトに対して生じる「自分がどうしたいのか」欲を「活かす」のが自分軸。

「犠牲にする」のが他人軸です。

伊藤

自分軸が、ヒト・モノ・コトに対して生じる、感情や思考などに沿って、自分の在り方を決めるのに対し、他人軸は、ヒト・モノ・コトの動きに合わせて、自分の在り方を決めます。

自分軸と他人軸は使い分けができない

追って説明しますが、欲には種類と扱う順番があります。

加えて「複数の欲をセットで扱う」がために、自分軸では「自分を活かす」、他人軸では「自分を犠牲にする」選択をしています。

そのため、自分軸と他人軸の使い分けはできません。

  • 自分軸で生きるとは、自分の欲を自分軸で扱う
  • 他人軸で生きるとは、自分の欲を他人軸で扱う

ということを覚えておいて下さい。

自分軸というと、周囲に配慮なくやりたいことを全面で押し通す。

好き勝手で、わがままで自己中心的で、とにかく自分自分自分!!!

思ったことをそのまま、ズケズケと口に出すイメージをお持ちかもしれません。

ですが、実際はそうではないのです。

やりたいことや好きなことをやる時、自分軸で生きている場合は自分軸で、他人軸で生きている場合は他人軸で、自分の欲求を満たそうとします。

「周囲への配慮」する時も、「我慢」する時も、自分を犠牲にする時も、裏腹な対応を取る時も、自分軸で生きている場合は自分軸で、他人軸で生きている場合は他人軸で、実行します。

「自分らしく」「責任を持つ」「自分を守る」「相手を守る」「周囲への配慮」「優しさ」など、同じ言葉であっても、その意味は、自分軸と他人軸とでは異なります。

伊藤

このような理由があるため、やりたいことや好きなこと、ワクワクすることをやるから自分軸。

周囲に配慮するから他人軸と、都合よく使い分けすることはできないのです。

自分軸・他人軸かを判断する方法

自分は、自分軸で欲を扱っているのか。

それとも、他人軸なのか。

気になりますよね。

判断するためには、現在のあなたが、ご自身の欲である「自分がどうしたいのか」をどのように扱っているのかを具体的に知ることが不可欠です。

前述しましたが、欲には種類と扱う順番があり、「複数の欲をセットで扱う」がために、自分軸では「自分を活かす」、他人軸では「自分を犠牲にする」選択をしています。

そのため、下記の内容を知る必要があります。

種類や扱う順番が決まっている欲を、あなたがどのように認め、求め、満たしているのか。
そのために、ヒト・モノ・コトに対し、あなたが、何を思い感じ考えて、どんな行動を取り、どんな結果を得て、何を思い感じ考えているのか。

伊藤

あなたの内側にある、感情や思考などの情報を、EFTタッピングの手法を使って、あなたが認め、読み解くことで、ご自身の欲を自分軸・他人軸どちらで扱っているのかを知ることができるのです。

自分軸・他人軸を判断するために必要な3つの事前知識

1・欲には種類がある

欲には種類があります。

あなたは、マズローの6段階欲求の図をご存じでしょうか。

マズローの6段階欲求の図

マズローの5段階欲求の図とは、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化したものです。

自己実現理論

晩年、マズローは、もう一つ段階があると発表していて、それが6段階目の自己超越です。

図の存在は知っている。

でも、自分ごととしてはよくわからない・・。

ですが、普段あなたは、何気なく、この図に沿ってヒト・モノ・コトに対して生じる、ご自身の感情や思考などを扱いつつ、各段階の欲求を満たしていらっしゃるはず、なのです。

伊藤

この図は、自分ごととして理解するための見方があります。

それを紹介しましょう。

2・中心となる欲がある

下記の図をご覧ください。

マズローの6段階欲求の図。欲を扱う際は3段階目が中心となる

ヒト・モノ・コトに対して生じる、「自分がどうしたいのか」欲を認め、求め、満たすにあたり、中心となるのは、3段階目の社会的な欲です

社会的な欲については、関連記事で詳しく説明していますが、「複数の社会に同時存在しながら、日々、ヒト・モノ・コトに接している、あなたの欲となり得るもののこと」で「自分はどうしたいのか」を指します。

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3・3段階目を中心に上下の欲を扱う

全ての段階のはつながっています。

3段階目の「自分がどうしたいのか」を中心に、上・下層の欲を認め、求め、満たします。

【下層の欲求を満たすとは】

下層の欲求を満たす目的は、ある程度の心身の健康を維持したり、自分を守ったりするためです。

例えば、一日中動き回って、疲れたとしましょう。

はあ、もう疲れた。休みたい。寝よ寝よ。

3段階→疲れた、2段階目→休みたい、1段階→寝る。

疲れた時に頑張ってあれこれしようとしても、ケアレスミスが増えたり、集中ができなくなりますよね。

思わぬ怪我や事故につながるかもしれませんし、長期的に続くと、病に罹るかもしれません。

1段階目で寝ることが、2段階目で心身の健やかさを守ることにつながります。

ぐーぐー。

1段階目で、十分な睡眠を取り、おいしくご飯も食べ、2段階目が満たされ、エネルギーチャージ完了!

いきいきした女性

3段階を扱う時は、その人なりの基準で、ある程度、心身が健康である必要があります。

つまり、1-2段階目がある程度満たせていること。

例えば、体調を大きく崩していたり、精神的に不安定だったり、寝不足だったり、お腹が減りすぎたり、疲れすぎたりしている時に「あなたはどうしたいのですか」と聞かれたらどうでしょう。

それどころじゃないとか、何もしたくないとか、苦しいとか、辛いとか、眠いとか、何か食べたいとか思うのではないでしょうか。

このような時は、飲んだり、食べたり、病院に行ったり、休んだりして、1段階目を満たし、2段階目の安心・安定を図り、ご自身を守るのが先。

ご自身を守ることができる状態で、3段階目の「自分がどうしたいのか」をもとに、上層の欲を扱います。

【上層の欲求を満たす】

ヒト・モノ・コトに対して生じる、3段階目の「自分がどうしたいのか」を、5段階目で実現したり、何かしらの結果を得るためには、4段階目の対人関係で、周囲の承認を得る必要があります

4段階目の承認欲求とは、「対人関係における、周囲の承認」とお考え下さい。

周囲の承認とは、場面によって意味合いが変わりますが

  • 同意
  • 合意
  • 合意しないことに合意する
  • 協力
  • 断り
  • 理解
  • 許可

などのことです。

次に、下記の図をご覧ください。

中心となる、3段階目の社会的欲求は、2段階目と4段階目の間にありますよね。

これは

3段階目の「自分がどうしたいのか」を実現し、5段階目で結果を得るために、4段階目で周囲の人たちに協力や同意を求める時は、自分を守ること(2段階)がセットになる

ということです。

なぜかというと、自分を守ることが、周囲を守ることになるからです。

例えば、普段は意識なさらないと思うのですが、あなたが、3段階目で「思い感じ考えたこと」を、4段階の対人関係で話したり、意見を聞いたりする場面で

  • 相手に失礼のないよう、服装やマナーに気を付けつつ、話したいことが伝わるよう、言葉を選んで話す
  • 自分のことばかり話さずに、相手の話を聞く
  • 相手を傷つけないよう、怒られないよう、言葉を選んで話す
  • 時間納期、約束を守る(信頼を得たり、人間関係を良好に保つ)

などと言った具合に、ご自分を守りつつ、周囲の承認を得るために「自分がどうしたいのか」に沿って行動をし、何かしらの結果(5段階)を得ているのではないでしょうか。

ご自分を守ることが、結果的にお相手(との関係)を守ることにも結びついていますよね。

伊藤

この(5)4.3.2段階がセットになるが故に、自分軸は自分を「活かす」選択を、他人軸は自分を「犠牲にする」選択をしているのです。

これらの内容を踏まえた上で、次は、自分軸・他人軸の、ヒト・モノ・コトに対する、欲の扱い方の違いを見ていきましょう。

自分軸で自分を活かすとは

自分軸の欲の扱い方の特徴は、自分を活かすために、自分をありのまま認めるという、自己承認をすること

まずは、ヒト・モノ・コトに対して生じる、自分の感情や思考などを、そのまま「ある」と認めながら、掘り下げることで、3段階目の「自分がどうしたいのか」を引き出します。

引き出した「自分がどうしたいのか」に沿って、何をするのかしないのか。

なぜそれが必要なのか。

何を伝えて、何を言わないのか。

自分の内側に「ある」情報を整理したり、取捨選択したりします。

その情報を、4段階目の対人関係で「ある」と伝えることで周囲の承認を得て、うまくいく・いかないに関わらず、5段階目でその結果を手にします。

3段階目の「自分がどうしたいのかがわかる(ある)」ことが、自分を守る(欲求を満たす)ことと、周囲を守る(尊重)することに結びつきます。

自分が何を望んでいて、どんな協力が必要なのかを、4段階目で相手が理解しやすいよう、具体的に「ある」と伝えられます。

また、自分とは違う意見や事情が相手にはあると分かった上で、やり取りができるので、互いの違いを尊重することができるのです。

やり取りの結果が、5段階目です。

結果が、自分にとって良くても、そうではなくても、「ある」と認めて、そこから次へとつなげていきます。

このように、ヒト・モノ・コトに対して生じる、感情や思考などに沿って、自分の在り方を決めるのが自分軸です。

自分軸で生きる目的は、自分らしく幸せに生きること

自分がどうしたいのかに沿って、欲求を満たしていくことが「自分らしさ」を育みます。

よって、自分軸の人生の目的は、自分らしく生きること。

自分らしく生きること=幸せに生きること

また、4段階目では、自分と周囲の意見の違いを「ある」と認め合うため、互いの違いで刺激し合いながら力を発揮する、発展性のある関係を育むことができます。

他人軸で自分を犠牲にするとは

他人軸の欲の扱い方の特徴は、周囲からの承認が得られるかどうかによって、自身のあり方を決めるため、結果的に自らを犠牲にする

ヒト・モノ・コトに対して生じる、3段階目の欲となり得るものとなる、自分の感情や思考などを、「周りがどう思うのか」に沿って扱います。

周りがどう思うのかとは

  • あの人にこう思われたい
  • 良い人だと思われたい
  • こんな風に思われたくない
  • あれをやったら、あの人にどう思われるか
  • どうやったら、怒られずに済むのか
  • どうすれば愛されるのか
  • どうしたら物事がうまくいくのか
  • 嫌われないようにするにはどうしたらいいのか
  • 絶対に失敗したくない
  • 人に迷惑をかけたくない

などのこと。

周りの気持ちを先回りして行動したり、察して尽くしたり、良いと思うことを率先してやったり、能力を発揮することで、周囲の役に立とうとします。

周囲からの承認が得られる前提で「周りはどう思うのか」を考え行動する

この、「周りはどう思うのか」は、周囲からの承認が得られる前提で考えているものです。

この前提は、他人軸を形成した背景が絡んでいるため、人によって違うのですが

  • 周囲の期待に応えて当然
  • 自分に否定的な言葉を投げかける相手を黙らせたい
  • 一回で何もかも、パーフェクトにできて当然
  • 褒められたり、喜ばれたりするのが当然
  • 自分がやりたいことをやりたい

などがあります。

周囲に合わせて自分の言動を変える

この前提があるため、本当に思い感じ考えていることが自分の中に「ある」のにも関わらず、周囲の承認が得られないと思う時は、4段階目の対人関係で「ない」フリをします。

反対に、本当はそう思ってはい「ない」のに、承認を得るために、周囲に合わせて「ある」フリをします。

「ある」のに「ない」、「ない」のに「ある」とは、例えば

  1. 内心「やめてほしい」と思っているのに、相手に対して「そんなにやりたいならやればいい」と言う
  2. 「やる気を出してほしい」と思って、相手に「やる気がないならやめてしまえ」と言う
  3. 「やりたいこと」があるけれど「失敗して、みんなからばかにされたら恥ずかしい」からやらない
  4. 言いたいことがあっても言えない
  5. ネガティブを見ずにポジティブに振舞う
  6. 「離婚する気がないのに」ことあるごとに離婚だ!と怒鳴り散らして、配偶者を脅す
  7. 断れずに仕事をあれこれ引き受けて、褒められて嬉しいけれど、利用されていると感じてモヤモヤする

などがあります。

伊藤

自分の感情や思考などを「ある」がままに「ある」と認められない状態にあるので、必然的に「自分はどうしたいのか」が犠牲になるのです。

周囲に配慮しているつもりで自覚なくヒト・モノ・コトをコントロールしようとする

場面にもよるのですが、他人軸の場合、周囲からの承認を得られたかどうかの判断は、下記のような感じに行われています。

  • 自分の思い描く反応を、周囲がすること
  • 思っていることを伝えなくても、裏腹なことを言っても、相手が察して、自分の望む行動を取ること
  • 欲しいヒト・モノ・コトなどが与えられる

つまり、「人のため」「周囲への配慮」をしているつもりで、自覚なく、ヒト・モノ・コトなどが自分の思い通りになるよう、コントロールしようとするのです。

自分の思い描く反応を周囲がすることによって

  • 自分は間違っていない
  • 自分は愛されている
  • 大事にされている
  • ここに居て良い
  • 喜ばれている
  • 嫌われていない

などと感じ、安心します。

これをマズローの図に表すと、下記のような感じです。

4段階で承認を得る→3段階で「これでいいんだ」思う→2段階目で安心します。

つまり、周囲からの承認を得る目的は、「ある」のに「ない」、「ない」のに「ある」と振舞った、3段階目の自分を自己承認することと、2段階目の自分を守ること、なのです。

「周りがどう思うのか」を考えているのも、ヒト・モノ・コトをコントロールして、3段階目と2段階目を満たすためなのです。

自分を守るために周囲の承認に依存することになる

他人軸の場合、3段階目と2段階目が絡むために、周囲の承認に依存せざるを得ないのです。

周囲が、自分の思い描く反応をしなければ

  • お前は間違っていると言われている
  • 否定されている
  • 馬鹿にされている
  • 自分は愛さない
  • 大事にされていない
  • 嫌われているんじゃないか

などと感じ、傷ついたり、不安になったりして、自分を守れなくなるからです。

これを図に表すと、

マズローの6段階欲求の図で説明する、他人軸の欲の扱い方

周囲の承認が得られなければ、4、3、2段階目が満たせなくなり、不安になるため、これを埋める必要があるのです。

心にもない、おべっかを言ったり、自分を卑下したりしながら、周囲の承認を得るための言動をし、相手が笑うと安心したり、もっと周囲の承認が得られる自分にならなければいけないと自らを罵ったりします。

人によっては、おべっかを言ったりせずに、ひたすら、人の言うことを一字一句間違えないように聞き、言われた通りに動こうとするかもしれません。

このような背景があるため、他人軸で欲を扱う時は、4段階目で「周囲の承認を得る」ことを前提に、「周りがどう思うのか」を考えます。

3段階目で

  • 周囲の承認が得られることをやる
  • 周囲の承認を得られないこをやらない

判断をし、4段階目で「あるのにない」「ないのにある」という対応をし、周囲に承認を求めます。

トラブルを回避したつもりが自覚なく問題の種を生む

他人軸の場合、トラブルを回避をするために、「ある」のに「ない」、「ない」のに「ある」という対応を取っています。

他人軸で生きている人にとってのトラブルとは、4段階目で周囲の承認を得られずに、3段階目の自分を肯定できず、2段階目で自分を守れなくなること。

でも、この対応が、自覚なく問題の種を生んでいるのです。

複数の欲をセットで扱うため、自分の中に「ある」、絶対に言えないと思っていることを周囲に「ある」と主張してしまったら、相手が傷つくし、承認も得られなくるし、いたたまれなくなるし、自らをも守れなくなると感じます。

「ある」を「ある」とする、自分軸での対応が取れる状態にはないため、対人関係においては「ない」フリを続け、その場をしのいでいくのですが、これが問題の種になるのです。

他にも、言え「ない」と思っていることを、自分から話さずとも、周囲に配慮したり、ためになることをしさえすれば、相手も自分に配慮するはず。

自分の本当の気持ちを、周囲が「ある」と察するはずで、伝わる(承認を得られる)はず。

ヒト・モノ・コトも思い通りになるはず。

自分も傷つかずに済む、という方法で自分を守ることもあります。

この対応が「こんなに相手のために頑張っているのにわかってもらえない」という問題の種になるのです。

この他にも、第三者に愚痴を「ある」と話すことで、承認を求め、関係者との間に波風を立て「ない」ようにしようとします。

関係者に必要な対応を取らないので、問題の種になります。

積もり積もった我慢の限界が来た時に、問題の種は大きく育っています。

その結果「関係が壊れても良い」と思い、周囲に対して「ない」フリをしていた、内側でため込んだ不満を、本当は「ある」とぶちまけて、言ってやった!となることもあります。

自分の内側に「ある」情報を整理したり、取捨選択したり、欲に変えたりすることなく、感情的に振舞いながら、自分の思い通りに相手が動くよう、犠牲を求めることになるのです。

他人軸の人生の目的

他人軸の人生の目的は「常に周囲からの承認を得られる、特別な、理想の自分になること」

特別な自分になることで、ヒト・モノ・コトが思い通りになる(常に承認が得られる)と感じ、否定されて傷つくこともなく、自分を守れると感じるからです。

そのため

  • 皆から褒められたり注目を得たりするのが嬉しくなり、SNSで盛り放題
  • 成功するならやりたいことをやる、失敗するならやらない

いうことが起こるのも当然なのです。

他人軸をやめて自分軸で生きたいと思う人が対応すべき課題がある

他人軸をやめたほうがいい理由があります。

それは、他人軸が、前述した、必要な対応が取れずに「問題の種」を生む、欲の扱い方だからです。

良かれと思い、他人軸で生きてきた方が、表面上はうまくいっているのに、内側で、人生に行き詰りを覚えている場合。

問題の種が大きく育っち、複雑に絡み合ってしまって、どうしていいのかわからなくなっていらっしゃるはずです。

もちろん、自分軸で生きても問題は起こりますし、悩むこともあります。

でもそれは、自分を活かした上でのことであり、他人軸のそれとは違うのです。

詳しくは別な記事で紹介しますが、他人軸にはやめて良い理由があります。

ですが、先ほど述べた通り、「自分軸で欲を扱うのが難しい」ので、やめたくてもやめられないのです。

他人軸はやめたほうが良いし、やめて良い理由もあるのに、やめたくてもやめられない

これが他人軸をやめ自分軸で生きたいと思っている人が、対応すべき課題なのです。

まとめ

本記事の内容をまとめます。

欲には種類と扱う順番が決まっているが故に、自分軸では3段階目の「自分を活かして満たす」、他人軸では「自分を犠牲にして満たす」選択をしています。

そのため、自分軸と他人軸の使い分けは、できません。

  • 軸とは、あなたの人生において、あなたが生きるために「あなたの欲をあなたが扱うこと」
  • 自分軸は自分の感情や思考を「ある」と認めることで、自らを活かす。
  • 他人軸は自分の感情や思考を「あるのにない」「ないのにある」とすることで自らを犠牲にする。
  • 欲を適切に扱えないことが問題の種となるので他人軸はやめた方が良い
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