EFTタッピング実践・提供歴16年、自分軸教習所を運営する、アイホージュの伊藤みつるです。
EFTタッピングに取り組むにあたり、押さえておきたいこと。
それは、「承認欲求」との付き合い方です。
意思の扱い方が異なる、自分軸と他人軸では「承認欲求」の意味が違います。
今回の番外編では、自分軸と他人軸の承認欲求の違いと、タッピングの理解を深めるヒントをお伝えします。
承認とは何か
これまで、【EFTタッピングフレーズ|〇〇な時の対処法】まとめシリーズ第一弾、第二弾と公開してきました。
全てに共通しているのは
感情や思考などを「ある」と認めることを、(自己)承認とも言います。
自分の承認によって、物事を一つずつ前に進めています。
突き詰めれば、人生とは「自分がどうしたいのかという意思(~したい欲)を自分で認め、求め、満たす」ことの連続。
承認とは、生きて行く上で、必要不可欠なものなのです。
承認の種類
承認には、二つの種類があります。
- 自分の感情や思考を認める、自己承認
- 周りに自分を認められる、他者承認
1は、主に自分の内側を、自分で扱う時。
2は、主に、対人関係が絡む時。
そう覚えておくと、いいでしょう。
他者承認はあって当然
「承認欲求の塊」という表現を、耳にしたことはありませんか?
「自分にはそんなものはない」と思ったり、他者承認欲求を表に出す人を「痛い」とか「ばかにする」ような反応をしたりすることがあります。
これは、自分の意思を、他人軸で扱っている時に生じる現象です。
自分の中にある、他者承認欲求に自覚がないまま、人を見下すことで、バランスを取っている可能性があるのです。
自己・他者共に承認欲求は、意思を扱い、物事を実現する上で、欠かせないもの。
大切なのは、それを「自分軸」・「他人軸」どちらで扱うかです。
他人軸と自分軸の承認欲求の違い
明確な違いは、意思を扱う(欲求を満たす)際の承認の仕方が異なること。
- 他人軸は、他者承認(と感じる自己承認)→自己承認
- 自分軸は、自己承認→他者承認
詳しく見ていきましょう。
他人軸の承認欲求の特徴
他人軸の他者承認欲求(と感じる自己承認)とは
思っていることを何も言わなくても、自分の表面的な態度を通じて、何を求めているのかを相手が察し、与えてくれることを求めます。
または、「相手はこう思っているだろう」「これを求めているだろう」と自分が感じたことを事実と捉えて動きます。
これらの対応によって、自分の思い描く反応を相手から引き出し、周りに認められたと自分が判断した時。
初めて自分を認める(自己承認する)ことができます。
このような背景があるため、話し合いの場では「本当に自分を大事に思うなら、言わなくてもわかるはずだ」という前提で臨みます。
結果として、それがうまくいかず
- 抑え込んだ感情を爆発させ、相手にぶつける
- あなたのためにこんなに頑張ったのにと訴える
- 意見の違いを「自分を否定された」と受け取る
- 自分の思いを相手にわかってもらえないと感じて傷つく
- 褒められ(認められ)ても「本当はそう思っていない癖に」と思う
など、「自分は認めてもらえない」と感じる、不毛なやり取りになりやすいのです。
自分軸の承認欲求
まずは、自分の内側で、感情や思考を認め、問答しながら、「自分がどうしたいのか」を引き出します。
自分軸の、他者に向ける「承認欲求」とは
例えば、自分がAという意見を持っている場合。
それを相手に伝えて「Aという意見を持っている」と認識してもらう。
そこから互いのやり取りと言う、承認を通じて
- 協力できるかどうかを確認する
- 合意しないことに合意する
- 条件を調整する
といったプロセスを進め、物事の実現へと近づいていきます。
アイホージュのEFTで取り組む承認欲求
もし、他人軸で生じる、承認欲求をなくしたいと思っているのであれば、アイホージュのEFTをお勧めします。
承認欲求は、なくすのではなく、自己承認によって
- 他人軸の欲求を満たす
- 自分軸のどうしたいのかを引き出す
- 必要な情報へと変える
ことができるのです。
アイホージュのEFTでは、1の「自己承認」にも、2の「他者承認」にも取り組みます。
EFTに取り組む目的は
そのために、他人軸の欲求を自分で満たしつつ、自分軸を育みます。
まずは、一つの悩みを題材に、ネガティブな感情や思考などを、自分でありのまま認めて、少しずつ掘り下げながら、自分の内側を承認するプロセスを順に踏んでいきます。
自分がどうしたいのかを引き出し、その上で「何をするか・しないか」を取捨選択します。
セッションや講習での取り組みはここまでです。
日常にお戻りになってから、近いうちに、対人関係において、EFTで取り組んだことを実践する場面が巡ってきます。
その時が来たら、「自分がどうしたいのか」に沿って、関係者と必要な対応を取ります。
やり取りを通じて互いを承認し合いながら、これまでとは違う、結果を得ていきます。
結果を得るところまでの、フォローも行っています。
EFTのことばを作る時に押さえる2つの「承認」
EFTのことば(フレーズ)を作る時の基本は、次の2点です。
- 自己承認:自分をありのまま認める(=自分を尊重する)
- 他者承認:自分をありのまま認めるように、他者が他者をありのまま認めることを尊重し、必要があれば、合意点を見出し実行する
これら2つの「承認」を守って、EFTのことばを作ることが、他人軸から自分軸へと意思の扱い方を変える、大きな鍵になります。
ネガティブな感情は、物事に対し、他人軸で対応した結果、生じたものである可能性が高いのです。
だから、アイホージュのEFTタッピングでは、ネガティブな感情を自己承認することから始まるのです。
関連記事
ネガティブな感情をありのまま認めるシリーズでは、さまざまなテーマを取り上げています。
EFTタッピングフレーズ|まとめ(第1弾) 「失敗した」「イライラ」「罪悪感」「落ち込み」「モヤモヤ」「さみしい」
EFTタッピングフレーズ|まとめ(第2弾) 「自信がない」「自分が嫌い」「やる気が出ない」「自分がどうしたいのかわからない」「むかつく」「自責」