この話は前回からの続きです。
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晴れて居候の身になることが決まったNさん。
予定では、●カ月限定の居候生活で、生活を立て直すための資金を貯めることを目標にしていました。
その旨を彼に話、家を出る準備を開始します。
この記事ではその時のやり取りを通じて、Nさんの心の内を紹介します。
三年無職の彼と同棲していた家を出る準備を開始する
セッション5日後、Nさんからのメール
一先ず必要な物だけで家出を先行して、あとから、引っ越しするのもありなのかな?とも考えてました。
彼に対しての切っ掛けとしては、今月の支払いをしてくれるのか、どこから調達してきたお金なのかとか、話してから…かな?
荷物は後で取りに来ますので、とか言って。
やだなんかのドラマみたい(笑)
すみません、報告までに( *・ω・)ノ
セッション9日後、Nさんからのメール
昨日から置き手紙で話をしています(笑)
彼が、自分が家を出ると言って来たので、私は次の休みに出ていくと伝えたら、●年契約だから、この家に居てくれと言われました。
自分は県外に仕事しにいくつもりだから、家を片付けるまで時間をくれだそうです。
あら、家に居れるならいいかしら?♪
いや、支払い厳しいし(>_<)←今ここ
という途中経過の連絡でした。
セッション10日後、Nさんからのメール
『それでも、家を出る』との私の言葉に対して、彼から返ってきた手紙です。
彼の手紙には、下記の内容が書かれてありました。
Nさんを、大切な存在であると思っている
Nさんと、一緒にいて幸せだと思っている
Nさんを幸せに出来ない自分が、ふがいない、悔しいと思っている
Nさんを幸せにしたいと思っている
Nさんが、いなくなることを耐えがたいと思っている
Nさんが、いなくなったら、頑張る意味がないと思っている
自分もいろいろ考えて、動こうとしているけれど、動けず悩み苦しんでいる。それは分かってほしい
個人的な情報かつ、ロマンチックな内容だったので、私・伊藤が箇条書きにしました。
ズルいんです。
こういう、なにかあった時、こんな感傷に浸った手紙を残すんです。
また居なくなったのかとマジで心配する内容でしたが、ちゃんと居ました。
安心しましたが、まだ、もやもやしてます。
みつるさんの言う通り、今までの繰り返しになってしまうので、(家を)出ると決めたんです。
でも、捨てて行くようで本当にいいのかもやもやします。
アイホージュより返信
文章を読む限り、彼は、いろいろ書いて悩んでいるけれど、実際の所、何にもしていないよ。
(中略)Nさんと同じく、彼もまた、この解散がきっかけで、ご自身を立て直すか、立て直せないか、ターニングポイントなのです。
ターニングポイントを情でつぶすかどうかは、Nさん次第よ。
捨てるという表現よりも「同棲をひとまず終わらせる」の方が気持ちが楽なのでは?
そんなに罪悪感があるのなら、引っ越しを終えた後で、EFTをしたら良いですよ。
何よりもNさんは三年も彼を大目に見てきたのだから、捨てるも何も、お互いのために十分踏ん張ったと思いますよ。
最終的にはNさん次第だから、Nさんがやりたいようにやってね!
もう少し頑張ろう?
その後、別件で、Nさんとお会いしました。
Nさんは、前述した彼の手紙を読んだ後に、居候先のお友達にも見せたのだそう。
(彼から)こんな手紙をもらったら、もう少し頑張ろう(自分が頑張って働いて彼が働くのを待とう!)って思うよね!
私もそう思う!
意見が一致した後、私・伊藤からの返信をお友達に見せたのだそうです。
いろいろ書いて悩んでいるけれど、実際の所、彼は何にもしていないよ。
・・。
ここに、現実的な意見が・・。
ホント、現実的だよね・・。
・・ということがあったんですよ。
自分と他人の意見の違いを尊重する
お友達とNさんと私。
誰の意見が、良い・悪い、正しい・間違っているではなく、その人なりの思い、感じ方、意見があります。
ありのまま認める(自分を生かす)においては、それで良いのです。
自分は、どの視点で、どう考えているのか?
周りの人は、どの視点で、どう考えているのか?
えー自分だったらこうする。
話す時もあれば、話さないこともある。
それは、相手も同じ。
お互い、自分を尊重するように、相手をも尊重する。
お互いに、話したいことを話したら、何をどうしたいのか、どうするかは、それぞれが決めて実行すればよいこと。
Nさんの内側の変化
Nさんと彼は、長年、一緒に暮らしてきたのだから、情が絡むのも、感傷的になるのも、当然です。
ただ、他人軸の状態で指す情とは、「Nさんが、彼に自分を認めてもらえた(愛されている)と感じることの積み重ね」によって生じるもの。
以前の記事で書きましたが、Nさんの場合、これが
- 物事の対応方法
- 悩みの解決方法
- 自己実現方法
- 原動力を得る方法
になっているので、彼から認めてもらえたと感じることが得られなくなると、不安定になったり、悲観したり、存在価値を失ったりするのです。
そんな時に、「大事に思っている」なんて手紙があったら、認めてもらえたと感じて、前と同じ状態「自分が頑張れば・・」に戻ろうとするのも、また自然な流れなのです。
でも、Nさんは、前述した通り、今までの繰り返しになってしまうので、(家を)出ると決めたんです と仰っているので、彼女の内側で変化が生じているのは確か。
ここで、ちょっと一押しです。
え?
あんな目にあって、この手紙一つで頑張ろうって思うんだ???
私だったら思わないよ。
でも、お付き合いが長いし、感傷的になるのも、頑張ろうと思うのも、十分わかりますよ。
ええ、これはNさんの事例で、私のそれじゃないのは重々承知です。
当事者じゃないから言えるのですが、私、Nさんから、彼のあのロマンチックな手紙を見せてもらった時、内心思ったことがあるのです。
こらあああああ!
そんなにNさんを大事に思っているなら感傷に浸っていないで、今すぐ働けえええ!
もしくは、お金を生み出してこいいいいい!
Nさんは、彼を変えるために、EFTをやっている訳ではありません。
なので、彼を強制的に働かせるように促すことはしません。
彼のことは、全て彼に任せるしかないからです。
Nさんは、ご自身の感情や思考、言動などをありのまま認め、自分がどうしたいのかに沿って、できることを一つずつやりながら、変化や結果を得ていきます。
Nさんの変化は、ご自身だけではなく彼にも及びます。
Nさんの言動の変化の影響を受けて、彼はどう動くのか。
- 自分軸に変化したNさんに、彼がついてくる・・関係が改善される(かその後、発展的解消になるか)
- 自分軸に変化したNさんに、ついて来れられない彼が他人軸に残留・・関係は成り立たなくなり、終了する可能性が高い
Nさんの視点や思考、選択・言動の変化を機に、彼がどんな風に変わるのかを見ていきます。
どんな展開になるのかは、私にもNさんにも、全くわかりませんでした。
ですが、自分軸の「自分がどうしたいのか」に沿って、行動することは、「最善」につながります。
最善とは、必ず関係が改善されるという意味ではなく、「うまくいっても、うまくいかなくても、どちらであってもそれでいい」ということ。
仮に、うまくいかなかったとしても、その理由は、しばらく後でわかります。
なので、その日が巡ってくるまで、淡々と目の前のヒト・モノ・コトに対し、自分軸のどうしたいのかに沿って、思考し行動することを積み重ねていきます。
三年無職の彼と同棲していた家をついに出る
ぐらぐらと気持ちが揺れるばかりで、みつるさんのメールがなかったらまだ家に残ってたと思います。
なんとか居候生活を開始しました。
セッション18日後
悩む暇ない(忙しい)仕事のお陰で(^-^;なんとか気持ちも落ち着いてきました。
彼ともメールで、連絡を取っています。
出掛けに「なんとか来年の●月まで、(今の)家を借りれるようにする」ようなことを言っていました。
お互いに家を出れば荷物の行き場がなくなるから?
今の仮住まいにも全部運べる訳ではないので。
詳しくどうするつもりなのかは聞きませんでしたが、なんとかする気持ちはあるようです。
結局別れる決断まではいきませんでした。
お互いになんとかなればもとに戻れるという保険?を残した状態です。
今回、Nさんは、金銭面の立て直しで家を出るので、「別れる」・「別れない」は別の話。
でも、家を出るとなると、別れにつながる可能性もなきにしもあらず。
こうやって、金銭面の立て直しをしたり、自立資金をためたりすることを目標にした、●カ月限定の居候生活が始まったのでした。